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神の鬱  作者: 紅きtuki
希望編
21/62

第23話「不安主義之影狙撃手」


 紅葉は痛みを忘れて無我夢中に瓦礫を跳ね飛ばし銃声の原因を確認する。

そしてそこにあった光景は、霧に向かって銃弾を発砲する男だった。

霧と言ってもそんな大きなものではない。直径2mほどの小さな雲みたいな物体だ。

その雲は今度は紅葉に近づいて来る。そして人の形に近づいてくる。

紅葉はこの時、その物体の正体が何のかが分かった。


「お! よかった。無事だったんだね。よし! 後は任せなよ。」


 そう話しかけてくる雲の正体はモミジだった。

モミジは紅葉を庇うように男と紅葉の直線状に立っている。

そして男が少し苛立ったような口調で話しかけてくる。


「任務の邪魔をする気っすか?」


「私は唯、大事な人を守りたいだけだよ? 

まさか、こんな理由でナンバー4のあんたと闘うはめになるとはね。

一つ言っとくけど、たかがナンバーの数字が一つ違うぐらいで私に勝てると思わない事だね。

私は鬼。人間なんかと同じ力だと思わない事だね。

自分で言うのもアレなんだけど、強いよ?」


 そしてお互い、武器を構える。男は拳銃を、鬼は普通の剣を、

風がいきなり強く吹き始める。さすがに周りの人々もこの場を去り始めた。


「ホントはこんな事はしたくないんスけどね……」


 男は鬼、目掛けて発砲する。紅葉が何かを叫ぶが銃声で何も聞こえない。

銃弾が何かを貫く音が聞こえた。

紅葉はとっさに目を瞑っていたが恐る恐る目を開けて確認してみる。

そこに自分の事を庇って血まみれになったモミジが居るかもしれない事が怖かった。

もし、モミジがそんな状態だったら紅葉は罪悪感で精神崩壊するかもしれない。

しかし鬼は紅葉の想像を良い方へ覆した。なんと鬼は無傷だった……

発砲されたにも関わらず、楽しそうに笑っている。


「鬼の血が騒ぐよ。ふふふ、何を驚いているんだい? 私は人じゃないのだよ、

君たち人はそんな攻撃で死ぬかもしれないが私たちは違う。

まさか、物理攻撃で私に勝とうとしてないかい?」


 そう言い終わった後、モミジは握っていた手を開いた。

そこには銃弾が1つポツンとあった。

モミジはその銃弾を空中に投げ、放物線を描いて戻ってきた弾をコンパチで跳ね飛ばす。

音速とはいかないが一直線に放たれた銃弾は男の頬にかすり傷をつけて去って行った。


「面白いっすね。さすがは新ナンバー5さんって所すか。

けど、結局はナンバー5なんすよね。もうやめにしないっすか? 

ナンバー5、天真爛漫之天邪鬼神、モミジさん?

あなたではナンバー4、不安主義之影狙撃手エンザイエティースナイパー

には勝てないっすよ?」


「ふん、通り名を自称してる奴が何を言ってるんだい?」


「そうっすか……次の弾は受け止められると思わない事っすね!」


 男はそう言い、再び発砲する。しかし鬼の様子がおかしい。

今度は弾を受け止める事も無く、普通に貫かれてしまった。

後ろに居た紅葉に血しぶきを浴びさせ鬼はそのまま倒れて……行かなかった。

最後の最後に踏み止まったのだ。そして口から血を吐きながら言う。


「チッ、能力か……少しだけ本気出してやるよ。

言っとくけど私のナンバー5と言う称号は本気を出す前の力だよ。」


 そう言って鬼が空を見上げ腕を上に振り上げそのまま横に持ってくる。

お腹に空いた穴が少しずつぼやつき、塞がって行く。

そして握っていた剣が以前ヘルと闘った時の鉄球に変わって行く。

今回は3つあった内の1つしかないが。

そして、眼付きが変わったモミジが鬼のような鋭い目で男を睨みつける。

その目と言ったら以前のモミジのイメージを完全に破壊する。

そして、モミジの事を知らない人が初めてその目を見たらこう思うだろう。

『鬼』と……


「リベレイトっすか……」


「分かっていながら、私の前に立った事は褒めてあげるよ。」


 『リレベイト』……紅葉には良く分かっていないがここの住人はこの単語はよく知っている。

例えるなら『信号』っと言ったぐらいだ。『信号』なんて知らない人などいないだろう。

そう、交通安全の為にある、赤と黄色と青のランプだ。

リレベイトとはこれほど知名度の高い単語なのだ。

そしてその肝心の意味は、『心想抑制』。またしても意味のわからない単語だが、

簡単な話、体力や精神の無駄な消費を防ぐために心剣を弱化させるという事だ。

ここで一つ勘違いし易いのだが、リレベイトとは心剣を弱化させるという意味であり、

強くするという意味ではない。あくまでも抑えるという意味なのだ。




ストーリー展開が、かなり無理矢理ですね~。

まぁいいか。


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