表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の鬱  作者: 紅きtuki
希望編
19/62

第20話「行き成りの事件」


「紅葉君も……かっこいいよ……」


 アンノウンから予想もしなかったお返しの言葉に

少し心をときめかしてしまった紅葉。紅葉も顔を赤くして下を向き返事する


「ありがとよ……」


 始めて言われた言葉なのか、とても嬉しかった。

そんな浮かれている時に運転手から話しかけにくそうな顔で言われた。


「オッホン……お客様、着きましたよ」


 代金を払い、タクシーから出る。紅葉の残り残金7万8千円。

紅葉は全財産を財布に詰め込むタイプなので

無くす訳にはいかまいと財布を常に身につけている。

そのせいで全財産が入った財布を人生で2度なくした経験あり。

しかし今回はそれのおかげで助かった。

身に離さす持っていたおかげで行方の分からないここへ

来た今でもこうして全財産を保有しているのだから。


 よかったよかったと心の中で呟きながら視線を前に移す

そこにあったのは遊園地と言うより未来の科学をシュミレーション体験して楽しもう!

見たいな状況だった。しかし看板には大きな文字で遊園地と書いてある。

逆に遊園地としか書いていない。普通は地名を入れたりして○○遊園地とかに

するだろうが、ここはなぜかそれが無く遊園地としか書いてない。

しかし、もっとすごい事に、ジェットコースターらしきものが見えるがレールが無い……

空中を泳ぐように走っている。丁度そこに作業員らしき人物が現れたので聞いてみる事にした。


「あの~。空で走りまわっているのはなんですか?」


「ああ、あれっすか? あれは、ジェットコースターっすね。」


「あの、あなたここの作業員さんですか?」


「う~ん……プロテクションパーソナリティって言ってこの街を守ってる者すけど

今は担当区域がこの遊園地って言うわけっすね。」


「なるほど……あれって安全ですか?」


「安全っすね。今まで故障や事故を起こした事が無いんで。」


 紅葉はその作業員に礼を言うとなぜか手を繋いでるアンノウンの顔を見て中に入る事にした。

やはり平日なのか、ものすごく空いていて列に並ぶ事なく入る事ができた。

そして今もなぜか手を繋いでいるアンノウンの要望ですぐ横の浮いている観覧車に乗る事にした。

浮いていると言うのは、観覧車のゴンドラを持ちあげる車輪状のフレームその物が無いのだ。

ただゴンドラが一本の柱を中心に綺麗に空中を回っているだけなのだ。


「さーて、乗るか」


 代金を払い中に入る2人。4人用らしいが2人には関係ない。

とりあえず紅葉が先に入り席に座るが、前に2人分も空いているくせに横に座ってくるアンノウン。

その事には素で可愛らしいなと思う紅葉だった。しかし、その時に悲劇は訪れる。

いきなりエスカレーターが上から下に降りる時のような無重力の感覚がした後

ガン! っと金属音が聞こえたかと思ったら2人に激痛が走ったのだ。

観覧車は人を乗せるために下に降りてくるが完全に地に着く事は無く、

下に着た今でも少し浮いている、そして紅葉たちが乗り込み1m浮いた所で

紅葉たちの観覧車が地面に落ちてしまったのだ。

距離が1mでよかったのだが、もしこれが上空だったら……

紅葉は今も痛いお尻をさすりながら嫌な事を考える。

そして作業員に文句を言うために落ちた観覧車勢い良く飛び出す


「おい! どうなってるんだよ! これ! もう少しで死―――」


 そこまで言って口を閉じてしまった。

と言うのもさっきジェットコースターの安全性を聞いた作業員が

紅葉に向かって零距離で銃口を向けていたからだ。


「どうゆうつもりっす?」


 話し方からしても分かるがこう言ったのは紅葉ではなく、さっきの作業員だった。


「紅葉君!」


 紅葉が降りた後、アンノウンを乗せた観覧車が再び宙に浮き遥か上空に上がって行く。


「お前こそ、どうゆうつもりだ? いきなり銃口をこちらに向けて、何がしたいんだ?」


「君が何をしたか分かってるすか?」


「あぁ? 俺が何をしたって言うんだよ? 

お前らこそ人をこんな危険な目に会わせといて詫びの一つもねぇのかよ?」


 不良の姉の影響なのか、話し方が怖くなる紅葉だった。

そうして睨み合う2人、観覧車からアンノウンが叫んでいるのが分かる。

紅葉は無気味なほどの無風に少し気味悪さを覚える。

その時、銃声が虚しく鳴り響く……

ようやくニヤニヤ部分から抜け出して、戦闘シーンの直前へ来る事ができました。

この辺は、過去に自分にしては上手に書けたじゃないかな? と思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ