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薔薇のお茶会 1

  わたしがあの方を見つけた時、あの方は窓の外の夜闇に目を落としていらっしゃいました。

 わたしのための晩餐会で。

 豪華な衣装に身を飾りシャンペンを片手に笑談する人々の輪から一人だけ離れて。

 窓際の、高い天井から垂らされたカーテンの影で、ひっそりと。

 誰もあの方に気付いていませんでした。

 そう、寂しそうにしているあの方に気がついたのは、わたしだけ。

 わたしだけが、あの方に目を留めたのです。

 ご自分の心の中の何をご覧になっているのでしょう。

 どんな密やかで哀しいものを、ご覧になっているのでしょう。

 わたしは自分が主賓であることも忘れ、息をこらえるような気持ちでじっとあの方を見つめてしまいました。

 どうぞこのままあの方をそっとしておいて。誰もあの方にいらない声をかけないで。

 そう祈りながら……。

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