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あの夏の冒険  作者: 土御門惟愛


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3/4

東京

 早朝、僕はバスの終着、東京駅八重洲口に降り立った。

 東京駅を正面に見て、テレビでよく見る景色の中にいるのが信じられなかった。

 まずはどの方向に行こうか考えた。

 僕は左利きなので、今まで困った時はいつも左を選択していた。今までの自分とは違うという気持ちを込めて右に進路を取りドラム缶バッグ2つを左右にたすき掛けにし、ハードケースに入ったギターを持って一歩一歩歩き始めた。

 土井たか子さんなどテレビでしか見た事がない国会議員が演説をしていたり、日比谷シャンテの前でお天気の岡田さんが立ってたとこや~と感嘆したり、とにかく見るもの見るものが新鮮だった。そうして何度も休憩しながら歩き続けると先の方に森のような所が見えた。

 大きな公園かもしれない。なら水道もトイレもベンチもあるからしばらく拠点にできる。そう考えて、僕はその森の方に歩を進めた。

 思った通り日比谷公園という大きな公園がそこにあった。入り口横に交番があるのは少し心地の悪さを感じたが、とりあえず公園に入り池を見下ろせる高台のベンチに腰掛けた。そしてそこを当面の拠点にしようと決めて、持ってきた自転車のチェーン錠で近くの目立たない場所の木に荷物を固定した。

 まずは公園内を一周。マリリンモンローと名乗る変なお婆さんに声をかけられ、しばらく話した。

 その後、公園の外に出て数寄屋橋の辺りをうろうろし、めぐりあいの泉という場所を見つけた。所持金は1600円ほど。住まいもない。この状況を好転させるには、まず協力者を得るしかないと考えた僕は、夕方にここでアタックしてみようと決め、荷物の事もあったので一度公園に戻った。

 夕方勇気を出して、もう今までの自分とは違うんだ!と心に言い聞かせた僕は、めぐりあいの泉でたくさんの人に声をかけた。

 所謂ナンパというやつだ。数人とはしばらくいい感じで話しはできたものの結果は惨敗。ナンパ経験ゼロの僕には、しばらく話をするだけでも精一杯。それ以上はハードルが高すぎた。

 公園に戻る途中、コンビニで4個入りのあんパンを買って2個食べて残りはあくる日に残しておいた。


 翌日は公衆電話に行ってタウンページを開き芸能プロダクションを調べて一軒一軒電話をかけた。その頃は携帯の通話料は高かったので公衆電話からかけた。そして一件面接の予約をとりつけた。コンビニに行って履歴書用紙を買い、写真に使えるお金はなかったので写真はなし。住所は適当な東京の住所を書いた。

 二日目にして所持金は1000円を切った。そして夕方からは性懲りもなく、めぐりあいの泉で無駄な努力をした。

 

 三日目の朝が来た。この日は面接。早朝、トイレで体を拭いて少し伸びた髭を剃って、持ってきたスーツに着替えて徒歩で面接に向かった。

 何とか時間までに到着でき、僕は事務所に招き入れられた。雑居ビルの一室で、広い一つの部屋をパーテーションで区切って事務スペースや応接スペースに分けているような感じだった。

 パーテーションには見た事はない人ばかりだが、所属している俳優さんか何かの講演のポスターが何枚も貼られていた。

 ソファーがあるスペースに案内され、しばらくすると年配の女性が入ってきた。就職活動で覚えた通りの所作をし、志望の動機や、運転免許は持っているかなどの質問に答え、面接は終わった。

 面接を終えて戻ってきたら夕方になっていた。

 この日公園に戻ると変な視線を感じ、じっと見てくる人が何人もいることに気がついた。ホームレスの縄張り的なものなのか?誰かに挨拶に行かないといけないのか?夜中に襲撃されたらどうしようかと思った。

読んでいただき、ありがとうございます。

文章を書くのは初めての初心者ですので、読みづらいところは多々あるかと思いますが、よろしくお願いします。

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