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あの夏の冒険  作者: 土御門惟愛


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10/11

就職活動再開

 住所が手に入ったことで、本格的に就職活動を再開する事ができるようになった僕は、まずは求人誌を買ったが、業界の求人はほとんど載っていなかった。

 それなら、と電話ボックスでタウンページを広げ、芸能プロダクションらしき会社をピックアップし始めた。

 そして履歴書を何枚も書き、飛び込み訪問を繰り返した。

 電車に揺られ、歩き、雑居ビルの一室を訪ね歩いた。

「突然すみません!業界人を目指して就職活動中で……」

 そんな言葉を何度も繰り返したが、ほとんどが「今は募集していません」で終わった。

 プロダクションからの手応えはあまりにも薄い。

 そこで僕はプロダクションにこだわらず、テレビ業界にとりあえず入ろうと、番組制作会社にも範囲を広げた。

 ある日、門前仲町の裏通りにある古いビルの3階。

 僕はその会社のインターホンを押した。

 インターホンから「はい」と低い男性の声が聞こえた。

「突然すみません!業界人を目指して就職活動中で……」

 僕はインターホン越しに訪問の理由を話した。

「じゃあ、ちょっと待って。今開けるから」

 インターホンで応対してくれた男性はそう言い、数秒するとドアが開いた。

 そして大柄な体格の厳つい風貌の男性が僕を出迎えた。

 中に通され、男性はソファに腰かけ、僕に向かいに掛けるように促した。

 オフィスにはその男性一人だけなようだった。

「あ……、ありがとう……ございます。こちらはテレビの制作会社で……、よろしかったでしょうか?」

 僕は男性の容姿にタジタジとしながら尋ねた。

「ああ、そうだけど。でもなぁ~、今は募集はしてね~んだけどなぁ~。まっ、せっかく来てくれたんだ。どんな番組作りてぇ~んだ?」

 ソファに深く腰を沈めるようにしながら男性は言った。

「はい、私はドキュメンタリーが作りたいです!」

 正直なところ、僕はアイドルのプロデュースがしたいのであって、番組の制作には興味がないわけではなかったが、さほど大きな興味はなかった。

「ほう、例えばどんな?」

 男性は少し僕の顔を覗き込むようにして尋ねた。

「例えば……、川口浩探検隊のような……」

 とっさに昔好きで視ていた水曜スペシャルの川口浩探検隊を思い出した。

「バカヤロー!!それバラエティーじゃねーか!」

 男性は吹き出しそうになりながら爆笑した。

「すみません!」

 僕はテーブルに手をついて謝った。

「でもよ~、お前らくらいの年代の奴がよ~、あれをドキュメンタリーと言ってくれるのは嬉しいけどな」

 男性は腕を組んで笑いながらそう言った。

「どうしてですか?」

 僕は男性の表情を窺いながら尋ねた。

「俺さ~、AD時代、川口浩探検隊出身なんだよ。川口浩探検隊と言われちゃ~、取らねぇ~わけには、いかねぇ~なぁ~。お前、いつから仕事できる?」

 男性は真面目な顔になって僕に尋ねた。

「今からでもできます!」

 僕は姿勢を正して答えた。

「今日はもうみんなロケに出てるから……、わかった。明日から来い!7時にここな。履歴書だけ置いていけ」

 名刺を一枚僕に手渡しながら男性は言った。

 この男性は社長で、僕はこの社長の会社、竹中カンパニーで翌日から働く事になった。

読んでいただいて、ありがとうございます。

文章を書くのは初心者なので、読みづらいところは多々あるかと思いますが、よろしくお願いします。

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