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世界よ、なぜ僕に失格者の烙印を押したのですか?  作者: 燐華織
第二章

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言葉の裏側② ―隠されしお話―

「なんで、涙を流してるんですか?」


僕がそう聞くと、村長は掠れた声で喋り始めた。


「いや…昔のことを思い出してしまってな」


「そうなんですか…それは『悔い』の涙ですかね」


そういうと、村長は右腕で涙を拭った――服にはたくさんの涙が染みていた。


「なんでそんなことを思ったのかね?」


「だって、僕が『本題』という言葉を出してからです――その涙は」


「、、、」


「もしその涙が、うれし涙とは心の底から思えません――だってあなたの体が言っているのだから」


僕は村長の太ももの裏に隠された右手を指さした。

――右手は長い時間か余程強い力で握られたかというほどに、赤くなっていた。


「じゃあもうあるのは、一つです――悔いが籠った涙のみ」


そういうと、村長は握りしめるのをやめ、また涙を服で拭った。

そして声を発した。


「やっぱり、君の着眼点と洞察力は抜け目がないな――本というのはここまで人を成長させるのか」


「反応的に合ってたんですかね?」


「あぁ、そうだ」


「じゃあ、そんな悔いの涙の正体を教えてはもらえませんか?――それがあんなに急ぐ『本題』と関係があるなら尚更です」


そういうと、村長は黙り、少しの間沈黙が続いた。

そして、、、


「やっぱり結論は信じるとしかならないようだ」


「どういうことですか?」


「私は今まで誰にもこの話をしたことがない――村の人々にも自分にも」


「そうですか、自分にすら隠した、いや失くしたい話なんですね」


「、、、あぁ」


「じゃあその『隠されしSOS』を教えてはくれませんか?」


「あぁ、わかったよ」


そういうと、村長は涙を強く拭い、語り始めた。


それは、私の娘の話だ――数十年前、私に可愛い天使のような娘が生まれた。

初の我が子に私はメロメロだっただろう、その期間は16年『しか』続かなかった。

娘は16歳になり、もう立派な大人と言っても過言ではないほどに、、、

――でも親からしたらまだまだ生まれたばかりの子供だった。


そんな娘はある日、ある村人の男に恋をした。


そしてある日、私に結婚の許可をいただきたいと来た。

――その男はこの村に助けられ暮らしていた、凛々しい男だった。

だが私は、この男を救ったあの時から、私の経験と直感が言っていたんだ――こいつには恐ろしいほどの隠し事がある、、、


私は、頑固と言われてもおかしくないほどに許可をしなかった。

――絶対に一緒になってはいけない者だからだ。

そんなことをすると、その男は激怒げきどした――それはそれは、大きい執念だった。

――だが私はさらに怪しむようになった。


そんな会話をしていると、娘は私に怒った

――なぜ一緒になってはいけないのか、、、私が願っていることだと

私は初めて娘に怒鳴った――だって私が信用していないからだと


そうすると、娘は大きい声で言った――人の幸せを否定する人間だと思わなかったと

私はその時、自分を責めた――人の幸せを受け入れるのが、幸せではないのかと


私はその男に質問をした――なぜ私の娘と結婚したいのかと

その質問に男は、ハキハキと答えた――自分のために尽くしてくれたことに惚れたからですと

私はこの言葉に、怪しさよりもまっすぐな心しか感じなかった――でもこれがいけなかったのだろう


私はその時言った――その心に迷いはなさそうだと

そういって私は、『許可』を出してしまった。

――そうすると、娘は泣きながら喜び、男は笑いながら喜んでいた。

その時私は思っていた――これもこれでいい結果かと


そして数日後、私の家で夜に結婚式をすることになった。

――私、妻、主役の娘と男だけだった。

とても素晴らしい結婚式になると思いながら準備を進めた。

――だが私は小さいナイフを念のため、ポケットに忍ばせた。


そして二人は手を組んで、登場した。

――娘はドレス、男は白いスーツだった。


そしてその時は、来てしまった。

――娘と男が誓いのキスをするときだった。

男はキスをせず、私の目を見て言った――お前のすべてを奪おうかと

それを言うと同時に、男の下半身のスラックスが破け、そこからは蛇のようなうにゃうにゃしていた。

――私は咄嗟に妖使ごくしだと思ったが、そんなことを思っているすこしの間に、妻と娘は掴まれていた。

そして私は二人を抱える妖使ごくしに言った――なにが目的だと

そういうと、大きく笑い、言った――そんなのお前らの世界とは無縁なものさと

そして妖使ごくしは、壁を破り、森の方へ走った。


私はその背中に腹が立ち、ポケットに入れていたナイフを、背中目掛けて投げた。

――ナイフはズレ、妖使ごくしの下半身に当たった。

だがそんな攻撃で、倒れるわけがなくそのまま森の方へ連れ去って行ってしまった。


私はその時思った――私のミスだと

ひどく絶望をした。

――だがそれと同時に、私は呟いた。


『あいつを殺し、二人を助けなければならない』


そして私は、一睡もできず、飲み物さえ喉を通らなかった朝に私は、村の入り口に歩いて行った。

――少し待っていると、冒険者らしき男が来た。

私は、助けを求めた――お助けを、どうか、どうかと

だが軽く足扱あしらわれ、暴言まで言われた。

――今考えたら普通のことだけど、あの時は必死だったと思っている

私はそして、自分の家にトボトボ歩いて帰った。

――そして村人たちが、オオカミが出たとかで叫び始めた。


私は無視し、寝ようとすると、村人が叫んだ。

――旅人様がオオカミを殺してくれたぞと


私は旅人という名前を聞いて、窓から外を見た。

――そこには、シライ君、君が居たんだ。



そうすべて言い切ったような顔をした。

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