言葉の裏側① ―問いと回答―
僕が椅子に座ると、、、
「さすがの君でも違和感はあったんじゃないか?」
「、、、違和感」
僕はその時、高速で思考を巡らせた。
(なんだ、違和感って、、、)
僕は今まで交わした会話を一気に思い出した。
――最初の雑談、暴き、本題、、、
僕はもっと詳しく思い出すことにした。
(なにか発言していたのか?)
だが僕の頭の中に『違和感』はなかった。
「違和感は、、、なかったですね」
「そうか、シライ君でも気づかないことがあるのか」
僕はその言葉に少しイラっとした。
――だができるだけ感情を抑えた。
「じゃあ、どこに罠を張ったんですか?」
「別に罠は張ってないよ」
「え?、、、じゃあ…」
僕の発言を遮った。
「私は初めてここに座った時、なんと言ったかね?」
「確か、、、『本題』に入りたいが、少し雑談をしようか』でしたっけ?」
「あぁ、大まかは合っている――でも少し大事な言葉が抜けているな」
「なんですか?」
「確か、私は『すぐに本題』と言い始めたはずだ」
「そんなすぐにっていう言葉がそんなに必要なんですか?」
そういうと、村長は立ち上がった。
「人は、第一声に本心を忍ばせることがある、そして人は焦りが出ると必死に落ち着こうとする」
「なにを言って?」
「シライ君なら、この言葉でわかるような気がするがな」
その時、僕の頭にビビッと何かが来た。
「もしかして、今回の依頼は『本題』じゃない?」
「なんでそう思った?」
「いや、『すぐに』って言葉を誇張していたのに、雑談を挟んだこと――そして依頼内容がそんなに早急なものではない…」
僕がそういうと、村長は座り下を向いた。
だが僕は話し続けた。
「だって早急なら、薬草なんてここら辺に生えているんだから――頼まずに自分で探せばいい」
僕が言い切ると、村長の目からは涙が落ちた。




