森の中にある物乞い村①
そんな優雅な休憩をしていると、僕が出てきた反対方向の方で二人の男性が言い争っている声がした。
「お助けを…どうか、、、どうか」
という老いた男性の声と
「お前らみたいな物乞いの村を救う理由なんてねぇよ」
と声を荒げる若い男性の声がした。
(なんだ、なんだ、せっかくゆっくりしてたのに耳障りなんだけどな)
僕は立ちあがり、バックを背負った。
(ていうか、そろそろ進まないと)
僕は言い争っている方向へ歩き出した。
その時――僕が入ろうとした方の森から若い男性が逃げてくるように小走りで出てきた。
(うわ、、、さっき言い争ってた奴かな)
僕は話さないように横を通り過ぎようとした時だった。
「おい、そこの坊主」
僕に声を掛けてきた――僕は男性の顔を見て言った。
――相手の顔は大体30から40程度の老け具合だった。
「どうしたんですか?」
「お前さん、あそこ通るのか?」
「まあ――はい」
そういうと男性は驚いたような顔をした――まるで拒絶するような目で僕を見た。
「あそこはやめといたほうがいいぞ」
「なんでですか?」
僕は白々しいが聞いてみることにした。
「あそこには物乞い部族の村があるんだ」
「へぇ――そうなんですね」
「特にあそこはやべぇ、心に話しかけてくるんだよ」
「そうなんですか、、、」
「だからお前さんみたいな小さい子が行くとあぶねぇぞ」
「別に大丈夫です、関わらなければいいので」
「でも、、、」
「無視すればいいんです、相手は話せないと思う相手に話しかけてくるほど暇ではないでしょうし」
「そうか、、、」
そういって、男性は去っていった。
(ああいう奴は自分が行動したから絡まれたのに、なんですぐ忠告してくるんだ)
僕は森へ一歩、また一歩と歩いて行った。




