ケース1「バストダウン①」
どうも窓です。
はたして、戸を叩く者の正体とは如何に?
"ガラガラ"
御影君が戸を開けると、そこには風紀委員の金子 鈴美さんが仁王立ちで立っていた。
金子さんはかなり特徴が多い人で、全校生徒からも一目置かれる存在である。特徴をひとつひとつ言っていくと、ショートボブの黒髪に赤いハチマキ、黒くて太い眉、大きな目、180センチある長身、学生服の上から羽織った赤いジャージ、右腕の風紀員の緑の腕章、そして限りなく爆乳に近い巨乳の持ち主だ。
その限りなく爆乳に近い巨乳は上からジャージを羽織ったからといって隠せるものではない。歩くたびにたゆんたゆん揺れるので、彼女とすれ違う男子生徒は前屈みになりながら、股間を抑えるのが大半である。僕も股間が反応するのは例外では無いのだが、いかんせんサイズが小さいので、息子が起立したところで誰も気づくことはない。嬉しいような、悲しいような。
「失礼する。」
ズカズカと入ってくる金子さん。一体何用だろう?僕と金子さんは同じ学年だがクラスは違うし、出身中学も違うので絡みは殆ど無い。
金子さんは僕の前に立ち、丁度、小柄な僕の目線が彼女の胸の位置になった。ラッキーだ、これなら凝視しても問題はあるまい。ウホホイである。
「風紀委員四天王の一人、金子 鈴美です。今日は個人的に窓君に頼みがあってきた。聞いてくれるかい?」
「き、聞きましょう。」
そうは言ったものの、これでは金子さんではなく、金子さんのオッパイが喋っているようではないか、これでは全然話が頭に入ってこない。思春期の僕はどうしても彼女の乳首が何処にあるのか探してしまう。
「窓先輩、金子先輩の胸ばかり見てますね。所詮は窓先輩もオッパイ大好き星人ですか。」
ハァーとため息混じりに僕をそう評した御影君。別に巨乳だけ好きなわけではないが、貧乳は仲良くならなければ見れないが、巨乳は仲良くならなくても形は見えてしまう。不可抗力だよこれは。形見えているものに惹かれるのは仕方のないことだ。
「そう、この胸が問題なのだ。忌ま忌ましい。」
金子さんがそう言いながら両手で自分の胸を持ち上げた瞬間。僕の中の理性が危うく吹き飛ぶところだったが、自分が科学者の端くれであることを思い出し、なんとか耐えた。水兵リーベ僕の船!!(落ち着くための呪文)
「窓君、頼みというのは、この胸を小さくして欲しいんだ。」
・・・なるほど、なるほど~。邪魔だもんね、大きいと、だから僕の薬で縮めたいわけか。理解した。
「だが断る。」
科学とは人を幸せにするためにある。そんな悲しいことのために使うものでは決してない。
次回に続く。