表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
うばっつ!  作者: SOくん
7/16

バイク屋探訪っつ!Re:原付という名の戦友募集

私:48歳。バツイチ。配達員初心者

現在の装備:緑のウバッグ(凶器)

不足しているもの:バイク

ウバッグを手に入れた俺は、完全に“気持ちだけは現役”になっていた。

だが、現実を見ろ――移動手段がない。


徒歩で配達?ナメてんのか。

自転車?気持ちはあるけど、体力が昭和。


そう、俺に足りないのは……バイクだ!


まず向かったのは、かつて俺がバイクを買った場所。

清水口の坂の下にあった、懐かしのバイク屋。


到着。……が、店がない。


「あれぇ?つぶれてんじゃん。」


この絶望感、RPGで町の道具屋が焼け跡になってる時と同じやつ。


当時はチョイノリっていう可愛い原付を買ったんだ。

名前からしてもう“手乗りバイク”感がすごくて、

「5万?安っす!」って即決した。


でも元嫁に見せたら、秒で怒られた。


「何これ!?危ないでしょ!」


「でもこれでローソンまでスッと行けるし…」


「荷物どうすんのよ!!」


……あっ、フロントフックもメットインも無かったわ。


結果、三ヶ月で飽きて、車庫の隅で冬眠。

やがて保険切れ→処分。南無チョイノリ。


そんな過去を思い出しながら、

スマホで「名古屋 原付 中古」と検索。

御成通の近くに、ヒットした店があるらしい。


ナビを頼りに、徒歩で向かう。

平安通を北へ5分。あった。まじであった。


気配ゼロの隠れ家的バイク屋。


中古スクーターがギュウギュウに並ぶ店先。

こういう雰囲気、嫌いじゃない。


店の奥から男性登場。たぶん店主。


「原付、見たいんですけど…」


「何に使うの?」


――くっ、出たその質問!


(配達って言うと恥ずかしいな…)

(でも、ウーバーって言うと若者ぶってるみたいだし…)


「……通勤に」


「どのあたり?」


「白壁から伏見です」


「その距離なら、これで十分かな」


彼が勧めてくれたのは、

ヤマハ・レッツ4(黒)

価格:69,000円。走行距離:1,000kmちょい。


「これ、女性向きだけど、シート下にメットインありますよ」


「ほんとだ、穴空いてる!」


「あと消耗品は全部交換済みで、登録費21,370円です」


「じゃあ、自賠責5年でお願いしまーす」


言われるがままに書類を書きながら、

こっそりAmazonでヘルメットを検索する俺。


(すまん店主、でもネットのほうが2000円安いんだ…)


納車は来週予定。

つまり、俺の足がついに“戦闘仕様”になる日が近い。


帰り道、昔のチョイノリと、

これから始まる新たな原付ライフを想像してニヤついた。


「さあ、ウバッグ。次はバイクと一緒に暴れようぜ」

クイズ?なめんな。こちとら大卒じゃい。

→秒で落ちた。


『ウーバーのクイズっつ!Re:信号と記憶は忘れるもの』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ