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うばっつ!〜ある中年ウーバー配達員の物語〜  作者: カトーSOS


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18/22

娘に恋人ができたっつ!

私:おっさん。バツイチ。ウーバー配達員


娘からLINEが来たのは、昼過ぎだった。

 特に用事があるような時間でもない。


 

 《今度さ、紹介したい人がいる》


 

 一瞬、既読をつける指が止まった。

 「紹介」という単語が、思ったより重かった。


 

 《ふーん》

 

 そう返してから、少し後悔した。

 もう少し、父親っぽい反応をすべきだった気もする。


 

 すぐに追撃が来る。


 

 《そんな反応?》

 

 《一応、恋人なんだけど》


 

 なるほど。

 恋人か。


 

 そうか。

 恋人、か。


 

 俺はスマホを置いて、インスタントコーヒーを淹れた。

 昔は「彼氏ができた」なんて聞いたら、

 何か言うべきだった気がする。


 

 職業とか。

 将来とか。

 ちゃんとした人なのか、とか。


 

 でも今は、

 どれも別に聞きたいと思わなかった。


 

 《元気そうならそれでいいよ》


 

 送信して、またスマホを伏せた。


 

 しばらくして、スタンプが返ってきた。

 たぶん「ありがとう」系のやつだ。


 

 そのままアニメを一本見た。

 途中で寝落ちして、エンディングだけ聞いた。


 

 目が覚めたとき、

 娘が小学生のころ、

 自転車の後ろに乗せていた記憶が、

 なぜか急に浮かんだ。


 

 あの頃も、

 特別なことは何もなかった。


 

 帰り道で、

 コンビニに寄って、

 アイスを買っただけだ。


 

 人生って、

 だいたいそんなもんだ。


 

 スマホを見ると、

 新しいメッセージは来ていなかった。


 

 それでいい。

 それが、いまの距離だ。


 

 俺はまたコーヒーを淹れて、

 続きを再生した。





こんな感じで、


大事件にしない


父親として「踏み込まない」


でも、切れてはいない



このトーンを積み重ねると、


娘が大人になる


父親は「役割」から完全に降りる


それでも関係は残る





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