第20話:つかめ! 12万5千円!
翌日。6時に作業を終えた。昨日から運用中のコバエ型7台と中型機8台に加え、窓咲用にコバエ型13台と中型機5台、荻窪用にコバエ型10台を増産した。荻窪にも中型機が欲しかったが、窓咲市外でドローンで猫を運ぼうものならマジで警察呼ばれる。キンダイチくん、どうなったかなあ。
ドローンたちには一足先に旅立ってもらい、朝食後に学校へ。私は荻窪に向かうつもりだが、一旦集まることにした。ワトソンは既に単独行動を取っているが。
「で、鏡子は荻窪行くの?」
「そ。12万5千円の件がそっちだからね」
「「12万5千円!?」」
あーそうか、迷い猫が増えたとしか言ってなかったか。
「お父さんの会社の人がショックで休んじゃってテンテコ舞いみたいでね。足元見たら契約成立したわ」
「あんたねえ・・・」
「すご。家族と12万の取引とかできるんだ」
さすがの田邊さんも引き気味だ
「厳木家ならね」
もっとも、大人になれば中途半端な距離の親戚から数十万や百万オーバーのトラブルもあるもんだけどね。
「今日は“AS”の子たちはドローンに任せて、個人依頼の分に集中するわよ」
「ココちゃんも見つけないといけないしね」
「ごめん鈴乃、よろしく☆」
「そうそう、あたしも相棒連れて来たから」
「もしかして、その子?」
「そういうこと」
鈴乃の足元には、1匹の猫。鈴乃の家で飼っている雑種の“みゃ~たん”だ。鈴乃が小学校入学の記念に買ってもらったらしく、鈴乃が自分で名付けたそうだ。今となってはそのネーミングを少し恥ずかしがってるようだが。“みゃ~たん”ぐらい普通に名付けそうなものだが、鈴乃が考えたって思うと、確かになんかウケる。
「鏡子、翻訳玉お願い」
「え?」
「だって、意思疎通できた方がいいでしょ。今までもずっと食べさせてみたかったのよね~」
「それはいいけど、多分役に立たないわよ?」
「え? 何でよ」
「百聞は一見に如かず」
“みゃ~たん”に翻訳玉を食べさせた。その結果は、
「喉乾いた! ミルク! ミルク!」
「え? ちょっと待ってよ。今はないわよ」
「ミルク! ミルク!」
「待って待って。さっきもあげたでしょ。後でまたちゃんとあげるから、今は仲間の猫ちゃんを探すわよ」
「ミルク! ミルク! 早く!」
「「・・・・・・」」
言葉を失う鈴乃と田邊さん。
「あんたねえ、普通の猫が人間の言葉を理解できる訳ないでしょ? ワトソンはねえ、私がしっかり教育してきたから、ああやって人と会話ができるのよ。
翻訳玉は、あくまで翻訳だけよ? 今その子ができるのは、自分の感情を表に出すことだけだから」
「そん、な・・・」
分かったかい? 格の違いってやつが。
「ミルク! ミルク!」
「はいはい、すぐに帰って飲ませてあげるから・・・」
“みゃ~たん”はここでリタイアだ。
「はぁ・・・」
肩を落とす鈴乃。助っ人が得られなかったことと、自分ちの猫の知性がワトソンに完敗したのの両方だろう。
「今日で全部見つかるかなぁ? ちょっと不安・・・」
おいおい、弱気になってるんじゃねーよ。
「それなら増員を呼んどいたわ」
「え?」
ザッ。
この場に現れたのは、
「野球部・・・!」
「ウォッス」
キャプテン石田を始めとした、野球部の面々。先週のことだったので鈴乃は顔を覚えていたようだ。
「え、野球部? 厳木さんが呼んだの?」
「そ」
昨日、石田に電話を掛けて動員してもらった。誰1人欠けることなく集まったらしい。律儀なものだ。
「はい、これ。石田くんにタブレットを渡しておくわ。”cat”のフォルダに入ってる子たちを探してちょうだい。見つけたら、鈴乃に連絡して」
「「「ウォッス!」」」
元気のいい返事だ。頼んだらマジで来てくれるとはな。便利な手駒が手に入ったもんだ。野球部にも個人依頼の分に専念してもらう。
「頑張ってくれたらご褒美をあげるわ」
「ホントですか!」
「なにで叩いてくれるんですか!」
うわ・・・こいつら。
報酬がイズミーチケットも合わせて20万オーバーで入るからラーメンぐらい奢ってやろうと思ってたが、本人たちがそれでいいならいいや。金かかんないし。
「ピコピコハンマーとハリセンのどっちがいいか考えときなさい」
「「「ウォッス!」」」
野球部は元気よく返事して、
「皆の者、かかれ!」
「「「ウウォーーーッ!」」」
石田の号令で散らばって行った。
「厳木さん、ホントにどんなクスリ飲ませたの・・・?」
ただのドーピング剤だが? それも既に効果は切れている。
「んじゃ2人はこっちよろしく。私は荻窪行くから」
さて私は荻窪に行きますかね。
駅に向かってチャリで移動していた訳だが、
「あ! キョウコーーーッ!」
げっ!
「クーロンくん・・・」
面倒な子に遭遇してしまった。見たところ、ランニングしているようだ。
「何をしてるんダ!?」
昨日の防災無線は聞いてないのか気にしなかったのか、事情を知らないようだ。
「ちょっと、猫がいなくなったって人がいて、探すのを手伝ってるのよ」
「そうなのカ!? オラも手伝うゾ!」
「え?」
それはありがたいけど、
「手伝うから後で戦って欲しいって言うんじゃないでしょうね・・・」
「そんなことはないゾ! オラはキョウコの役に立ちたいだけダ!」
「はぁ?」
マジか。なんていい子なんだ。見返りを求めずに人に協力できるというのか。
「キョウコと一緒、楽しいからナ!」
おぉっとぉ、純粋な言葉というのは凄いものですねえ。一部の女子からの人気も熱い訳だ。この周辺を頼もうとも思っていたのだが、ここまで言われると別行動とは言いにくいな。タナボタで入った助っ人だし、荻窪に来てもらってもいいか。
「私はちょっと電車で離れたとこに行くんだけど、それでもいいの?」
「いいゾ!」
「オッケ。猫の写真をスマホに送るから、電車に乗ってる間に覚えてね」
「写真があるのだナ! でもスマホは寮にあるゾ!」
そうか。ただのランニングでスマホを持ち歩いたりはしないか。まだ朝の7時半にもなってないからな。
「んじゃ一旦取りに帰りましょう」
まだ学校の近くだし、私はチャリでクーロンくんは生身でもチャリに勝てる。
で、私が寮に着く頃にはクーロンくんはジャージから普段着に着替えてスマホも持って待機していた。私も結構急いだんだけどね? クーロンくんの普段着は、去年とある女子生徒がコーディネートしたらしく、童顔に合わせて少年風だ。
さっそく駅に向かおう。
「今度はペース合わせてね。さっきよりも急ぐから」
駅で落ち合うことにすると合流に手間取りそうだ。チャリは改造済みなので、Max50キロまでは出る。だが、それを知らないクーロンくんは、
「キョウコ遅いからこっちの方がいいゾ!」
「え?」
自転車にまたいだままだった私を抱え上げて“おんぶ”状態にした。チャリが倒れる。
「あー待って、これでいいから自転車はどっか置かせて」
正直、改造チャリでぶっ飛ばすのは家や学校にクレームが入ったり警察に止められたりするから避けたい。チャリは寮の駐輪場に止め、特急クーロン号、いざ出発。
ビュゥン!
「・・・!」
はっや。クーロンくんは軽々と大股ステップを踏んでるが、明らかに私がチャリで頑張るより速い。人をおんぶした状態でもこんな出せるのか。原付にも勝ってんじゃねぇか!
「あ、止まって! 赤信号!」
「大丈夫ダ!」
ピョーン。
横断歩道を軽々と飛び越えた。着地後、再び発進。かなり人目を引いている。これはこれでクレームが来るかネットで噂になりそうだな・・・。
駅の近くまで来ると人通りが増えてきたが、
「こっちがいいナ!」
ピョン、ピョン、ピョーン。
とあるアパートのベランダを使ってその屋上まで飛び上がり、その後も屋上や屋根を飛び移って駅へと目指した。マンガでしか見たことないぞこういうの。
「着いたゾ!」
タァン、と最後に駅の改札階である2階に着地。いきなり人が飛んで来たことで周囲が軽く騒然とする。
「親方! 空から女の子と男の子が!」
「ありゃ厳木鏡子に、マドコーの“暴君”カオルーンじゃねぇか。これぐらい当然さ」
いや私にここまでの芸当できないからな? 空飛べる道具も有るには有るけど。あと何でこのオッチャン妙に校内事情に詳しいんだよ。クーロンくんなら有名人に十分なり得るけど。
しっかしクーロンくんのこのスピード、普通にかなり助かるぞ。荻窪にはレンタル自転車があるようだからそれを使おうと思っていたが、クーロンくんに負ぶってもらった方が圧倒的に良い。高いとこにもサクッと行けるし。
チャリ通だが交通ICカードは持っている。クーロンくんも寮監さんの勧めで入手しているらしい。改札を通過し、三鷹行きのホームへ。日曜日の朝8時前は駅の利用者も比較的少なめで、電車では座ることができた。
「よし、猫探しだナ!」
気合いを入れるクーロンくん。かなりの助っ人が手に入り、マジもんのタナボタだ。
「あ、もしかして、クーロンくんなら“気”ってやつで猫の居場所が分かったりするの?」
マンガでよくあるやつだ。敵の気を感知して居場所を特定したり接近に気付いたり。
「すまなイ! オラは強い気を持つニンゲンの気しか感じられないんダ! ヒト仙人サマならヒトもネコもムシもわかるんだガ・・・オラの修行不足ダ!」
さすがに無理か。だがクーロンくんは悪くない。仙人様がおかしいだけだ。おかしいかおかしくないかで言えばクーロンくんも十分おかしいけどね?
「そのかわリ、ニオイでネコを探すことはできるゾ!」
マジか。野生児かこの子。
「あ、それじゃあ、匂いで猫を見分けることもできるの?」
もしそれができるなら、親父の依頼の元である社員さんの家は教えてもらってるからサンプル採取に行こう。
「さすがにそこまではできないゾ! わかるのはネコがいるってことだけダ!」
あちゃー、無理だったか。って、猫がいるって匂いで分かるだけでも凄いんだけどね。ドローンへのインプットは一旦ラボに帰ってサンプル加工が必要だから諦めだな。
「そっかあ、さすがにワトソンみたいにはいかないかあ」
「ワトソン?」
「ああ、ウチで飼ってる犬よ。鼻がいいから手伝ってもらってるの」
「ムムムム・・・さすがはキョウコんチの犬ダ・・・オラも修行不足だナ!」
犬とまで張り合うなよ。マジで人間の限界超える気かよ。
「それから、ドローンも飛ばしてるから、映像が見れるわよ」
「そうなのカ!? さすがキョウコだナ!」
揺られながら、先行させたドローンたちの映像を見る。
「やっぱ簡単には見つかんないかあ」
匂いサンプルがないから完全に目だけで探すことになるが、コバエ型ドローンの映像は荻窪の街を映すだけである。オフィス街ではなく住宅街や商店街といった感じた。東京23区内でもある場所だが、ガチ都心にあるような高層ビルの類がないのは救いだ。
しかし、この中から1匹の猫を探すのは楽じゃない。
「なるほド! これで見つかったらキョウコを連れて行けばいいんだナ!」
「そ。よろしくね♪」
クーロンくんに負ぶってもらえるなら、私はタブレット画面に注視できる。クーロンくんの運行が安全かは別だが・・・人や車にはぶつからないようにするだろう。
15分ほどで三鷹に到着し、JRに乗り換えて荻窪へ。こちらは7~8分で着いた。まずは適当に北口へ。バスロータリーがある。まずは例の社員さんの家の近くを探すか。
「それじゃクーロンくん、まずはあっちの方!」
遠慮なく、背中に飛び乗った。
「オラに任せロ! 行くゾ!」
ビュゥン! マジ、爽快。猫の存在そのものはクーロンくんが匂いで分かるから、私はタブレット画面に集中。ドローンも1体だけ私が操縦しよう。
「いたゾ! 猫ダ!」
道中で猫が発見されたが、ハズレ。
「ムムー・・・まだまだ行くゾ!」
そんな調子で、クーロンくんは鼻で、私はドローンで猫を探しながら社員さん宅付近を目指した。
で、そのアパートに到着。
「んじゃこの辺を適当に走り回って!」
「わかっタ!」
走り回るどころか飛び回ってこの辺り一帯を探したのだが、中々成果が得られないままに15分ほどが経過したところで、
「あの辺かラ、たくさんの猫の匂いがするゾ!」
クーロンくんが指差したのは、空きテナントになっている古めの雑居ビル。そこに向かってみると・・・、
「わーお」
マジでたくさんの猫がいた。ウジャウジャいすぎて全部見えない。できれば1匹残らず確認したいところだが、
「ムム・・・ケイカイされているニオイがすル・・・!」
警戒されてる匂いって何だよ。だが確かに、見るからに猫たちは警戒している様子で、これ以上近付けば逃げ出してしまいそうだ。
「それじゃ、これの出番ね」
私はクーロンくんから降りて、スーパーマタタビを取り出した。
「「「にゃにゃ・・・!」」」
揺らぐ猫ちゃんたち。
「ほぉ~ら、おいで~」
「「「にゃにゃ・・・!」」」
このままいくと猫に埋もれることになり兼ねないが、多少は止むを得ない。12万5千円のためならば!
「にゃ~~ん」
そして1匹が、最初の一歩を踏み出した。よし、いいぞ。
「おおッ、近付いて来るゾッ」
クーロンくんは野生の勘が働いてるのか、余計なことはせず見守ってくれるようだ。
「にゃにゃ・・・」
最初の1匹に釣られて、もう1匹、また1匹と、歩みを進め出す。そして、
「「「にゃ~~~ん」」」
ダムが決壊するように、一気に押し寄せて来た!
「っ・・・」
これにはさすがに身の危険を感じるが、12万5千円が懸かっている! しかし、
「キョウコ! 危ないゾ!」
「えっ!」
クーロンくんが私を肩に担いで、猫を背にして走り出した。あちゃー。
「「「にゃ~~~ん」」」
だがクーロンくんの背中側に私の顔がきているので、構わずスーパーマタタビを振り続けると、猫は追って来る!
「ム・・・あれダ!」
振り向いて、クーロンにとっての正面を確認すると、竹ぼうきで掃き掃除をしているおばちゃんがいた。何する気だ・・・?
「オラに任せロ!」
マジで何する気だ・・・!?
「ちょっと借りるゾ!」
「え?」
クーロンくんはおばちゃんの手から竹ぼうきを奪い取った。
「あらまぁ! すごい数の猫ちゃん!」
幸いにも竹ぼうきを取られたことは気にしておらず、押し寄せてくる大量の猫に関心を寄せている。
「キョウコはここで待ってるんダ!」
降ろされ、クーロンくんが前に出る。
「「「にゃ~~~~~ん」」」
軽く20匹を超える猫がクーロンくん目掛けて突進して来る訳だが、
「行くゾ!」
クーロンくんも竹ぼうきをシュバババッと回しながら猫めがけて突進! え、ちょっと、待て待て待て。
「ヒトセン流・気功術!」
やばい、もう止めらんねえ。
「崩龍蓮華 (ホウリュウレンゲ)!」
クーロンくんは華麗な棍さばきとステップで瞬時に前進し、最後には抜刀を決めたようなポーズを取った。そして・・・、
「「「ごろにゃ~~~ん」」」
「は・・・!?」
クーロンくん目掛けて突進していた猫たちは、突然その場に寝っ転がった。
「「「うにゃ~~~ん」」」
未だに、何かに甘えるように手をチョマチョマと動かしている。何が起きたんだ・・・?
「今のハ、体中のキの流れを整えテ、リラックスさせる技だゾ!」
「えっと・・・」
つまり、ツボ押しかリンパマッサージか知らないが癒しを与えたのか? それで猫たちがその場で寝っ転がったと。
「武力で圧倒するだけがヒトセン流ではなイ! 柔と剛の両方を兼ね備えているのダ!」
マジかよ・・・。いやまあ、目の前で地獄絵図が広がらなくて安心したけどさ。
「はぁ~~。最近の若い子は凄いのね~」
おばちゃんが感心したようにクーロンくんを見る。いやいや、「最近の若い子」でひとくくりにしないでくれ。この子がおかしいだけだから。
「よし、探すゾ!」
そうだ。探さねばならない。猫たちは相変わらず「ごろにゃ~ん」状態であり、ほぼ無防備だ。この中に12万5千円の子は・・・
「いた!」
発見!
この毛並み、この首輪、そして、ちょっと痛々しいが額にある傷。この子で間違いないだろう。
「やったナ! キョウコ!」
「うん! ありがとクーロンくん!」
「これくらい何てことないゾ!」
まじ純粋でいい子だわ~。鏡に映る私に見せてやりたいね。
「あとは届けるだけね。さっきのアパートのとこまで連れてって」
「ウム!」
そして無事、引き渡し完了。よほどショックで寝込んでいたか何度呼び鈴を鳴らしても出て来なかったが、2階なのでクーロンにべランダに連れてってもらって窓から猫を見せたら飛び起きた。
「ありがとうございます、ありがとうございます・・・! このご恩は一生忘れません・・・!」
一生て・・・まあ、それぐらいこの子を大切にしていたのだろう。
「これはほんのお気持ちですが・・・」
サイフの中身の現金を全部くれた。シメて4万5千6百円。これに親父の12万5千円がプラスだぜ!
同じくベランダから外へ。まだ10時前だが、
「ちょっとお腹空いたし、これでハンバーガーでも食べて帰ろっか」
「ウム! オラもハラ減ったゾ!」
駅前に“ヤクドナルド”があったのでそこへ。高めのメニューにしたのと、クーロンくんの食いっぷりが凄くて2人で5千円超えた。それでもおつりは4万円!
そのまま電車で窓咲へ。移動時間を使って現状確認をしよう。
<12万5千円ゲットしたわ。これから窓咲戻るけどそっちはどう?>
<あたし2匹! ドローン凄い!>
<あたしも2匹よ>
<俺は3匹だ。うち1匹は君津の兄ちゃんの分だぞ>
でかしたワトソン。ついでに君津のもとまで届けてくれたらしい。後は君津が何とかするだろ。イズミーの年パスもゲットだな。
<野球部でも1匹見つけました!>
10人以上いて1匹だけかよ。使えねー。まあ、1匹だけでもプラスはプラスか。ピコハンかハリセンかで選ばせてるから叩いてやろう。
<ドローン部隊は6匹“AS”に届けてるみたいだから、残り29匹ね>
<おお! 30匹切った!>
<ここからが本番よ>
窓咲に着く頃には11時過ぎるな。ドローン、ワトソン、クーロンくん、そして私ら女子高生と野球部の包囲網で、果たして日没までに片付けられるか。
次回:包囲網の奮闘




