Sメイド2週目
『起きてくださいぼっちゃま、おぼっちゃま!』
Sメイド ハンナが叫ぶ
『はあ・・・ついにくたばったのね。おぼっちゃまは諦めて、お坊さんを呼んでこなくちゃ』
『勝手に供養しないで!』
今日も屋敷中に主のツッコミが響き渡る。
『朝食が食べたいんだけど、シアは起きてる?』
シンシア 通称シアはこの屋敷でまともに料理を作れる数少ないメイドなのだが、
突然寝てしまう性質がある。
『寝坊したくせに朝食が食べたいだなんて、いいご身分ね。どこのおぼっちゃまかしら?』
『おぼっちゃまだよ!』
ハンナの発言から察するにどうやらシアは寝てるらしい。
『シアの朝食が食べられないなんて、超ショックだ』
『・・・』
『・・・』
今日は朝食を諦め、10歩先を進むハンナの背中を見ながら玄関へ向かう
『視線を感じるわ。いやらしい!』
『僕何も悪いことしてないよね!』
『顔がいやらしいから洗ってきなさい!』
『もっとオブラートに伝えて!』
ハンナの指示通り洗面所に寄って、再び玄関へ
『それじゃあ行ってきます』
『行ってらっしゃいませ。坊っちゃま あの世まで』
『さらっと冥土に送り出された!?』
こうして坊っちゃまはメイドに送り出される