ふわふわメイドといつもの二人
『起きてください坊っちゃま、坊っちゃま、 はあ、もうダメ。私も寝ちゃおう』
坊っちゃまに仕えるメイド シンシアは主の隣で眠りこけ・・・
『そこは頑張って起こしてよ!』
『ふえ?坊っちゃまお目覚めですか? では、シアはお役目を果たしたので寝ます。おやすみなさ~い』
『起きてシア! シアが朝ごはん作らなきゃ誰が作るの?』
『えへへ~、坊っちゃまの香りに包まれてシアは幸せです~』
『ダメだ聞いてない』
シンシアは夢の世界へ飛び立った こうなると2時間は起きない。
主は無防備なシンシアに布団をかけて、目をそらすようにして部屋を出ると、
そこにはSメイド ハンナが立っていた。
『いやらしい!』
『まだ何もしてないよね!?』
『あら、これから何かするつもりだったのかしら? いやらしい!』
『理不尽!』
こうして主が起床し食卓に移動すると朝食が用意されていた。
朝食といっても品数は一つ しかも明らかに様子がおかしい
『ぼっちゃま、シンシア様がお休みになってしまわれたので、今日は私が目玉焼きを作りました』
『アリサかありがとう。 でもこれ本当に目玉焼きか?』
『魚の目玉を焼いてみました』
『そっちの目玉!? 普通卵じゃないの!』
『申し訳ございません。何も知らないアリサをムチで叩いてください! 無知だけに』
Mメイドアリサは好奇の眼差しで主を見つめている
心なしか目玉焼きまでこっちを見ている気がする
『却下!』
『却下いただきました! 感謝!』
目玉焼きは食べれるところだけ食べて、屋敷の玄関へ向かう、
半歩後ろから体をクネクネよじらせながらアリサがついてくる。
玄関に着くとハンナが待っていた。
『やっと来たのね。 ついに足が腐ったのかと思ったわ』
『辛辣!』
ハンナといつものやり取りを交わし、
『それじゃあ行ってくる』と挨拶をすると、
『そのまま帰ってこなければいいのに』
『戻られたら今夜は激しく叩いてくださいね!』
二人のメイドはそれぞれの言葉で主を送り出し、優美なカーテシーを魅せる。
『ここだけは完璧なんだよな』
こうして坊っちゃまはメイドに送り出される