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神様の判定

 とりあえずフェーナの事はもういい。

 飯だメシ!


 俺は時間を止めた時の場所に戻る。


シュッ!


 かすれた音が響く。

 カッコつけようとして指でパチンと鳴らそうとして失敗したようだ・・・。

 無情にも止まった時間が動き出す。


「恥っ!」

「えっ?」

「な、なんでもない!」

「は、はい」


 指パチをミスっただけだ。

 気にすることはない。

 後でコッソリ~練習しておこう。



 ・・・と記憶どこまで消したんだっけ。



 フェーナの過去が衝撃過ぎてド忘れしてしまった。

 自分の記憶を必死に思い出そうとしていると。


「あの、カウンターはお嫌でしょうか?」

「あ、いやカウンターでいい」

「はい。では空いてる席にどうぞ」


 ナイスタイミングで聞いて来たフェーナに心の中で褒めた。


 コイツええ子や!褒めて遣わす。


 カウンターにいる連中は酒飲みしてるやつが多い。

 絡まれたくなかったから一番端っこに座った。

 隣とさらに隣が空いているため丁度良かった。


「すまねぇな。うちのフェーナがドジでな」


 店主が直接話しかけて来た。

 店主の名はサガッツ・アルバシア。

 ゴツく豪快なおっさんだが根はいい人。

 若いころはストーリートでバトルしてそう、歳とって少し落ち着いた感じ。


 そうか、カウンター席はウェイトレスが相手してくれないのか。

 だからカウンターは空いてるんだな。

 まぁ、全然構わないが。


「それより飯を何か頼む。ココのオススメでいい」

「自慢じゃないが、うちのはなんでもオススメだぜ!でなきゃメニューにゃしねぇ」

「じゃぁ、一番人気のやつで」

「どのメニューも人気だぜ!まっ!いちいちカウントしてないがなっ」

「メンドくせぇ!!」


 この店主うぜぇ!

 どうすりゃいいんだ!決め手がないぞ!


「あのぉ、ウチの店は確かにどれもおいしいですが。注文の数が多いのは豪快魚と旬野菜のパイ包み焼きですね」


 悩んでたら聞き耳立ててたのか、フェーナが答えてくれた。

 マジ出木杉君だろう、ドジだが・・・。


「フェーナ!さらっと一番手間がかかる料理答えやがって」

「一応うちの一番の人気料理ですよ」

「ちっ!面倒だから黙ってたのに」

「お客さんの前でぶっちゃけすぎです」


 思ってた以上に仲がいいんだな。

 今のが本当ならその料理を注文すれば少しはコイツを困らせれるか。


「じゃぁ、ソレで」

「分かった!魚介の豪快ソテーだな!」

「ちげぇよ!!」

「う、うまいんだぞ・・・?」

「豪快魚と旬野菜のパイ包み焼で!」

「ちっ!」

「いま舌打ちしたかっ!このか・・・。客に向かって」


 この店主もちっと客に対して丁寧な対応できんのか。


「お水をどうぞ。あと、手間がかかる料理なのでもうしばらくお待ちください」


 フェーナの出来の良さがカウンターの不人気さを加速させてるな。

 ある意味あわれ店主。



 40分後・・・。



「待たせたなっ!ほらよっ」

「ほんとに長いなっ!」

「うまいからそう文句言うなっ!食べて腰抜かすなよ!」


 なかなか香りはいい。海を微かに思わせる香りと香ばしいごま油の香りがマッチしてとても食欲をそそる。

 表面のパイの部分を割るとハーブの香りまで噴き出す。


「うまっ!くっここまでとは・・・」



 マズイな・・・。

 料理の話じゃないぞ?

 料理はうまい!

 が、ここまでうまいと世界を作り直すには惜しい。

 もう少し文明が発展すれば下級どころか中級クラスには届く。


 惜しい。


「フェーナ!ちと悪いんだが買いだし頼んでいいか?」

「分かりました。いつものですね」


 店主のフェーナを呼ぶ声で気が付くともう夕刻ちかくなっていた。

 俺はとりあえず残りを全部食う事にした。


「そういえば」

「どうした?うますぎてウチの弟子になりたいとかか」

「違ぇよ!あのドジっ子に買い出し頼んでたみたいだが大丈夫なのか?」

「大丈夫だ。行くとこはウチの馴染みだし何よりもう何度も行かせてる迷うことはないはずだ」

「なるほどな。代金ここ置いておくぜ」

「また来な!サービスしてやるぜ」


 編集長から腹いせにくすねたサイフから支払うと店を出た。


 さて、どうしたものか・・・。


 どうするか迷いながら街中をふらふら歩いているといつの間にか夜になっていた。


 どうしよっかなー。このまま文明が発展していけば俺の野望の近道になる気がするが。神を神とも思わない奴らをそのままにするのもなぁ・・・。


 気にせずフラフラ夜道を歩いてると人気のない裏路地に男が数人集まってるのを見つけた。

 近寄ってみてみると。


「おっと、こっちは通れないぜ」


 強面の男が通せんぼしてきた。


「何があったんだ?」

「素直に回れ右して帰んな。でないと痛い思いすることになるぜ?」


 答える気もなしか、仕方ないコイツの考えを読み取ってみるか。

 



 俺はブチ切れた。



「くたばれぇ!この屑がぁぁ!」

「うごっ!!」


 俺は男を怒りのグーで殴った。

 ちなみに俺の筋力はあまりない。

 見た目通りのもやしっ子だ。

 だが、ソコはそれ神は神だ。


 俺がこの世界を作った時に一緒に作った俺だけが使える専用設定を使ったのだ。

 俺はソレをまとめてチートパワーと呼んでる。

 相手の考えを読むのも時間を止めるのも記憶操作も超怪力も全部チートパワーのおかげだ。


「なんだてめぇ!」

「今いいとこなんだ邪魔スンナぁ!」


 他の男共もどれも人相が悪い。

 が、こちらを取り囲むように迫って来た。

 ま、さっき殴った奴を入れてたかだか5人どうという事はない。


「覚悟できてんだろぉなぁン?」

「・・・・・・」


 男どもの隙間から見える少女はヒドイものだった。



 声を上げようとしたのだろう。

 喉を潰され、口の中でも切ったのだろう血が口から流れてる。



 手足でどうにかしようと暴れたのだろう。

 暴れられないように手足が折られている。



 似合っていたであろうウェイトレスの服。

 無残にも胸元から下まで強引に引きちぎられあられもない姿をさらしている。



 白く綺麗だった肌。

 殴られたのだろう青痣があちこち出来ている。



 チートパワーのおかげで暗闇でもスッキリ丸見えなのだ色々と。


「お前らに問う。俺が誰だか知ってるか?」


やべっ書いてたら長くなりすぎた気がする。どっか省略するかな・・・?

要検討

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