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7.自己紹介:滝森達也

 あー、まぁ、こうしてお茶とか出たわけだしのんびり自己紹介といきましょう。

 言いだしたのは私ですし、そもそも雇用してくれたわけだからそのあたりの詳細も含めて話しますね。


 私は、滝守達也っていいます。タキモリタツヤ。

 え?タツヤが姓?

 ああ、なる。

 洋の東西で姓名の順が逆というのもあるからなぁ。

 というかそもそもこの世界そのものが初というか・・・・


 こほん


 ともあれ、そういうのでしたら改めて、タツヤ=タキモリです。

 ん?何を怪訝な表情してるの?


 ああ、世界そのものが初っていう言葉ね。

 この格好からわかるかもしれないけど、見たことのない服装でしょ?


 そもそも私はこの世界とは違うところから来たんだ。

 地球の日本っていうところから来たんだ。

 


 ん?ここはウィンダーニアのリスギーっていうところ?

 ウィンダーニアって国?地名?リスギーは?


 ああ、ウィンダーニアが世界でリスギーが国ね。

 

 なるね。


 まぁ、そういうわけで私はほかの世界から来た住人なんだ。

 嘘じゃないよ。


 もう・・・・


 ともかく、私がここに来た経緯を話すけど・・・・



 変な老人に

 「こことは違う世界に行かないか?」

 って夜中に飲み物買いに出かけた時に言われたんだ。

 

 それで、たまたまそのとき仕事に関してむしゃくしゃしてたからつい「そうだね、いけたらいいな」っていったんだ。

 そうしたら、瞬きした瞬間に違う場所にいたんだ。


 んで、変な老人はまだそこに立っていて

 「ついでにお主、仕事は子を育てることであろう。なら、この先に赤子が助けを求めておるから行って救ってくれぬか」


 っていったんだ。

 唐突に変な場所に連れてこられたし、混乱してたけど、もともとその老人が言っていた通り、私は保育士をしててね、あ、保育士っていうのは小さな子供をご家族から預かってお相手をしてあげる仕事なんだけど、そこでちょっとトラブルを抱えてね、やりたかった仕事だったんだけどそのトラブルのせいで首を言い渡されたところだったんだ。

 首ってわかる?解雇ってこと。

 

 ほんといやになる。

 いっくら、私の顔が嫌だからってもうどうしようもないしね。


 え?顔のせいってどういうことって?


 いや、昔からね、なんでかしらないけど、自分の容姿のせいでけっこう変なトラブルが多かったんだ。

 自分では悪くないとは思うんだけど、なぜか会う人会う人に真っ赤な顔でうつむかれるわ、こないでとかいわれたりとか言われたなぁ。

 圧倒的に女性が多かったな。

 といって男性であったもやれ「なんかむかつく」とか「このモテ男」とかいわれのないこと言われるし・・・・


 でも、子供だけは素直に私と遊んでくれることが多かったんだ。


 なぜか、そのあと、親御さんがなんか赤面して連れ帰らされることが多かったけどね。


 んで、後日同じ場所へ行くとその子供の姿はなくて親がなんか化粧してしきりにきょろきょろと必死になって誰かを探しているといったことをよく見かけたんだ。


 あれって、苦情とかそういうものなんだろうな。


 ほんと、嫌になってしまうよ。


 でも、子供と遊ぶことはとても楽しかったから、高校からそれを目指して大学を出て、保育士を目指していたんだけどいざなったらなったでやれ私を出せとか話があるとか言われたり、なぜか他の職員からも呼び出しが多かったし・・・・ん、ああ、職員っていうかようは同じ職場の人だけどね。女性率は確かに高いよ。

 でもまぁ、そういうわけでいろいろごたごたあったし、それでやめたのもあったかなぁ。


 あのぎらつくような目はほんと萎縮してしまうから勘弁して欲しいよ。

 なるべく表に出さないよう、無表情かつ軽い微笑のみの能面みたいには心がけてはいたけどね。


 ま、そういうわけで、いろいろあって、でも子供を育てるっていうか一緒にいたいなって希望はあったからその老人の言葉に乗ったっていうところかな。


 にこやかにそうしたら、

 「わかった。とりあえず、それに足る何かをやるが何が欲しい?」

 って聞かれたから当座として「どうにかなれるようになったらそれでいい」っていったらけっこう驚いた顔をして「欲深な。されど、そのくらいの気概であれば立派に育ててくれるであろう」っていって、私の胸をぽんと触るとそのまま姿を消してどっかに行ったんだ。


 そのあとはまぁ、行くあてもないものだし、ほんとどうしようと思っているとなんか激しい物音がしたしそっちへいこうと思って駆け出していって。


 そこで凄まじい速さで走れたの。

 びっくりして、慌てて気にぶつかって頬を切ったけど、手を当てたら治ったし、それに泥だらけになったから何か水とかないかと思えば手から水が出て布が出てと思ったものが出てくるしでこれが老人が言っていた何かに足るものっていうものなんだろうなって思ったものさ。

 

 ま、それで、軽くいろいろ確認して、体の調子は悪くないし、そのとき聞こえた凄まじい物音を追いかけていって、そうして、エウィルダさんたちにあったというわけなんだ。



 とりあえず、経緯はそんなところ。

 そして、今後どうしようかとも思って、こうして赤ちゃんに出会えたし、多分育てて欲しいと言われた子なのかなっても思えるけどそれ以上にしかkりと子供を育てたいっていう思いがあるから、今後自分の進路のこともあるわけで是非に雇って欲しいと、そういう次第です。


 どうでしょう、納得していただけたでしょうか?


 ・・・・・まぁ、良い人と言われたらどう答えたらいいのかなぞですけども・・・・っておっと。

 


 レイちゃん泣き出しちゃったか。

 あらら、お腹すいたのかな?

 んー、ちょっと貸して。

 

 よいしょっと。


 ん、よし、哺乳瓶も出たし、あと粉ミルクっと。

 お、ピンク缶で出た。しかもアイ●レオ。

 皇室御用達のものだよってなんか聞いたことあるし、ありがたいわぁ。

 まぁ、他のものも交互であげたいし、思ったものが出るのならほかの製品もでないかなぁ。

 とりあえず、今はこれで。

 お水は・・・・よしこのくらいで、あと熱を持たせて、人肌にして・・・・こんなもんかな。一応手首で数滴垂らして確認してっと。


 

 はーい、どうぞぉ・・・・おし、飲んだ飲んだ。


 

 やはしお腹すいてたんだね。


 にしてもこっちもお腹すきそうだなぁ。

 

 ・・・え?ご飯の支度してくれるの?食材は?


 ああ、荷物の中にあるんだ。

 それならお願いするね。


 あ、あとご飯しながら今度はエウィルダさんにも自己紹介してもらってもいいかな。

 あと、この魔法みたいなのもできたら教えて欲しいし、それに仕事についても、できたら方向性を示してくれたらありがたいな。


 ん、じゃぁ、料理、がんばってね。いってらっしゃい。


 こっちはきちんと見てるからね。


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