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19.アヤネという幼女

 アヤネは5歳にしてはとても受け答えがしっかりしていた。

 なのでついついいろいろなことをきいてしまったが・・・・


 今回の子供の参加はアヤネのみのようである。

 子供の姿をみかけていないからが理由である。


 またアヤネは父親に連れられてきたとのこと。

 その父親はどんな人なのかきいてみたが、『おうひつこのえのえらい人』といっていた。

 王室近衛騎士の一人なのだろうとタツヤは関連付けた。

 とすれば、英霊師なのだろう。

 王室近衛騎士は全て英霊師。

 一部精霊師や召喚師もいるが。

 それにしても、その父親はアヤネをとても大切にしているのを言葉の端々から伝わる。

 とても父親を尊敬していて、とても大好きなようである。


 娘にここまで思われていれば父親冥利に尽きるだろう。

 近衛騎士なので王室詰めであるのでなかなか会う時間はとれないかなとタツヤは思っていたが、

 「おとうさまはとてもえらい人だから、したががんばってくれてるから」

 けっこう時間をとってくれているそうだ。

 

 これだけ天真爛漫だと話しているタツヤ自身も楽しくなってきていた。


 やがて、時間が経ち、簡単に召喚魔法でぬいぐるみやちょっとした玩具、それに加えていろいろなものを出してアヤネを楽しませているうちにレイとエウィルダも起きて、タツヤが穏やかにアヤネと遊んでいるのを見て一緒に加わることとなった。

 

 「えと、レイ、です」

 「アヤネだよ」


 にこにこしてお互い自己紹介して、最近お気に入りになっていた騎士ごっこしたり、駆け回ったりして時間を過ごした。

 

 特筆することとして、アヤネは受け答えもそうだが、剣技もなかなかしっかりしているようで、レイは三歳でることから鑑みてなかなかできるものだが、アヤネは五歳とは思えぬ程の身体能力を示していた。

 時折、英霊魔術まで行使していたとなれば頷けるものであった。


 五歳ながらにして英霊師としての力を示すアヤネは逸材であるのかもしれないとタツヤは思った。

 「ふふ、レイぼっちゃま、負けてはいられませんね」

 騎士ごっこしてけっこうやられていたことに悔しそうにしているレイに声をかけた。 

 「うう、負けないもん」


 頬をふくらませているレイであったが、タツヤとエウィルダと顔を見合わせて微笑んだ。


 やがて、なかなか時間が経ってもアヤネを迎えに来る気配を感じられず、首を傾げたタツヤだった。

 このままこうしているのもまずいかとも思い、アヤネの親へと送りにタツヤはいくことにした。

 

 一応、万が一のために護衛精霊をレイにつけた。


 時間はまだ多少あるし、館の中にいるのならすぐみつかるとタツヤは思った。






 それが間違いであったと気がついたのはもう少ししてのことであったが。




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