表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/153

わたしは此処にいる

 突然、腕の中でタブレットが震えだした。




 驚いた "蜘蛛宇宙人" は、物を落とした

 ――スコップも

 ――ライトも。




 スコップが地面に突き刺さる。




 ライトが転がり…

 ――黒い空間に……

 光がうねる。




 そして――止まった。




 止まったライトは

 ――"蜘蛛宇宙人" がいる方角とは

 逆を照らしていた。




 見える物は――白と黒。




 だからこそ

 ――黒の中………

 ――"蜘蛛宇宙人" には

 ――新たに生まれた

 別の光が

 ――際立って

 見えた。




 ライトの光とは、異なる光源。




 それは、揺れていた。




 それは

 ――ライトの眩さの中では……

 見分けがつかないだろう<光>であった。




 微かなそれ。




 それは、床の上で振動を続けていた…――




 「ぶ」




 ――の連続した音を立てながら。




 動く光は

 ――闇の中

 靄の様に見える。




 平面から立ち上る様に見えるのだ。




 そして――




 光と連動する物の振動は、白マテリアに伝わっていた。




 釣られて動く塊たち。




 そして横揺れが止まる

 ――それでも……

 光は消えなかった。




 タブレットから光は消えなかった。




 ルートがはったその光は

 ――芝地の中心に設置される

 <スプリンクラー>――

 それが放つ<水>の様に見えた………。




 音は

 ――もう……

 しなかった。




 "蜘蛛宇宙人" は、

 少し離れた場所にあるライトを取る――


 その前に


 ――タブレットを取った。




 表面には、

 光の中――




 「continuum hypothesis」




 ――の文字が残っている

 ――色濃く。




 ただ――それだけではなかった。




 「continuum hypothesis」の下に、

 新たな文字が

 ――薄く…

 透けて見えた。




 サッチ――パリンプセスト。




 ――――――――――――――――――――――――


 そして

 ――クラスによって……

 濃度は差異化されるのだ。


 (※ この<濃度>は「cardinality」という意味ではない)


 ――――――――――――――――――――――――




 その透けた文字は――




 ひとつ




 ――ではなかった。




 「continuum hypothesis」




 ――という文字とクロスしていない文字も在った。




 数字も在った………

 ――というより

 ――数字が殆んどであった。




 それぞれ――




 近く在ったり……

 ――離れて在ったり…。




 ……ただ――

 その、新たにあらわれた記号(文字と数字)が

 どの様であろうとも………――




 同じ濃さ

 ――同じ<層>。




 "蜘蛛宇宙人" は

 ――タブレットを持ったまま…

 床に転がったライトまで近づき、

 腰を曲げて掴んだ。




 中腰になって

 ――ライトをタブレットに当て

 光を添加する。




 そして……――




 新たにあらわれた文字を読んだ。




 吟味して――読んだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ