わたしは此処にいる
あとは同じ――プロシージャ―。
コンクリートで出来た地点から、右に進む。
二十四歩で行き止まり。
その、正面が行き止まりの地点は、地点(F)と見かけは同じ。
ただ右にだけ道が続き…――
その道は
<黒い "穴" がある地点>
に繋がっている。
"蜘蛛宇宙人" は歩き始め……――
十九歩
――で、"穴" の手前にやって来た。
地面にあいた、黒い "穴"。
"運転手" が這い出した穴。
その地点で、道は左右に分かれている。
右に行き――
二十四。
"骸骨" を再び目撃してから戻り
――黒い "穴" のある地点を右に進む。
そして――
二十四歩
――で
左右に道が続く分岐点に到達する。
――――――――――――――――――――――――
説明するまでもない事だが、
拡張前
――地点(E)~(C)を結ぶトンネルがなく
――地点(E)~(F)を結ぶトンネルが在った構造
のダンジョンにおけるトンネル
地点(A)~(B)
地点(D)~(E)
地点(F)~(G)
の距離を「α」とすると、
ダンジョンを拡張する為に、
「α-1」
の距離を進まなければならなかった。
<そこそこ、わかっている者>
は、疑問に思うだろう。
多くの場合に用いられている有名な定理や推論モデルでは、
ケースが逆の形で用いられているから。
ただ――賢い人間ならわかるだろう。
上は、別に
特別な
――変な
事を言っているのではない事を。
「α」
の特質を考えると、別に奇抜な事をしている訳ではない事を。
<在る>様に考えられる物で事象の側面を表わす時、
この形にするしか方法はないのだ。
――――――――――――――――――――――――
"蜘蛛宇宙人" は、左の道を進んだ。
三十七歩で次の分岐点に到達した。
そこに到達してからも、同じ作業を繰り返す。
ダンジョンを歩き――
ライトを当てる。
距離二十四歩のトンネルはすべて変わらず――
残りのトンネルの長さは、それぞれ変化していた。
そしてトンネルを繋ぐそれぞれの地点に変化はなかった
――"骸骨" が在る………
――黒い "穴" が在る……
――"鳥頭" がいない…
――タブレットの破片はない……
――「Ω」が埋まる事はない………
――という意味に於いて。
そして "蜘蛛宇宙人" は
――また
<地点(D)によく似た場所>に到達するのだ
――そこを左に行くのだ。
三十三歩。
同じ事をする。
次の地点(D)から次の地点(C)への距離は――
二十九歩。
次は二十五歩。
"蜘蛛宇宙人" が実際に
《にじゅうご…》
を頭の中で数えて――
分岐点に到達した
――その時だった。




