わたしは此処にいる
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いくら
――誰が
――何を持って
地点を否定しようとも――
その否定された地点を持つダンジョンモデル「S」
――そのシステム
が
――同じ様に
否定される事はない。
シチューの中の<じゃが芋>が<蕪>となろうとも、
"シチュー" である事は否定されないのだ。
ダンジョンモデル「S」を拡張して展開した
――そして「S」から連続している
モデル(仮に展開部分を「T」と呼ぼう)
に於いても、同じ事が云える。
ただ
――「T」部分に於いて
それぞれ「正」である地点と地点の間の距離は、
「S」の<それ>と異なっている
――数字にて換算すると、異なる形であらわれるのだ。
そして「S」の中で成立したけれども「T」に於いて成立しない地点は
――「T」に於いて
存在しない訳ではない
――否定されても、それは別の形であらわれている。
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"蜘蛛宇宙人" が次の地点に辿りつくと
――やはり道は
――左右
二つに分かれていた。
そこは――地点(D)によく似た場所。
前の地点からそこまでの距離は、
二十四歩
であった。
《ダンジョンには
変化しない部分と
変化する部分が在る…》
その地点に着く頃の "蜘蛛宇宙人" は
――ダンジョンを探索する事で
材料を得、
理解が
――大分
進んでいた
――が……
《規則性を見出す事は
――そしてそれを断定する事は
まだ難しい………》
と考えていた。
その様な状態の中、
"蜘蛛宇宙人" は――
新たな展開を求めるべきかどうか?
――迷った。
そこで――右に進んだ。
同じ様に見える道が続いている。
ただ――
壁に、
等間隔で記された――
「ω」
――の一列が見えた。
進むと――また分かれ道に出会った。
その分岐地点は
――前の地点から数えて
二十四歩で到達した。
"蜘蛛宇宙人" の目の前――
まっすぐに続くトンネル
と
右に続くトンネル。
即ち――
俯瞰すれば――
「⊥」。
眼前に
――直線的に
伸びているトンネルは
――他と同じ様に
――丸い筒の形だけれども……
その丸は
――他より
歪に見えた。
実際
――それは
"蜘蛛宇宙人" が掘り進めたトンネルであった。
そこで立ち止まっても、新たに得られる物はない。
よって "蜘蛛宇宙人" は
――再び
数を数えはじめる。
《まだ確認を終えていない…》
直角に折れ……――
右に二十四歩で――"骸骨" に出会った。
そこで右に折れた――二十四歩で、黒い "穴" の手前。
それぞれの地点
――トンネルそれぞれ
に於いて………
――以前通過した時から
大幅に
――特徴的に
変化した様子はなかった。
新たな人影も、なかった。
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"蜘蛛宇宙人" が地点(G)に戻ってきたところで、図にしてみよう。
壁を掘って拡張した後――
ダンジョンは以下の様になる。
「A」 →→→ 「F」
↑ ↙ ↓
「B」→「G」 「Ω」
↑ ↓ (↓×)
「E」→「C」←「D」→
因みに――
地点(B)から(A)は21歩。
地点(F)から(G)は21歩。
地点(G)から(D)は24歩。
地点(D)から(C)は24歩。
地点(C)から(B)は24歩。
地点(B)から(G)は24歩。
さらに――ワンポイント。
自分が掘り進めたトンネルの距離を
"蜘蛛宇宙人" は
まだ知らない
――この時点では。
しかし――その数字は既に記した。
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あとは地点(A)~(F)間を調べるだけだ――
そして次に進むのだ。




