わたしは此処にいる
それは
《にじゅういち…》
――歩目で為された。
それは、地点(G)とよく似た地形の場所であった。
目の前に拡がる空間。
その先――
右に続くトンネル
――左に続くトンネル。
「Y」
――――――――――――――――――――――――
右に伸びるトンネルと左に伸びるトンネルの関係は直角だ……
――しかし
<"蜘蛛宇宙人" が "運転手" を置いてきた地点>
から
<その地点(G)によく似た地点>
まで
を作るトンネルと――
右のトンネル
――左のトンネル
それぞれの関係は、直角ではなかった。
――――――――――――――――――――――――
そこは地点(G)とよく似た地点であった
――そして実際、「地点(G)」と言い換えが可能だ。
ただ
――以前 "蜘蛛宇宙人" が目撃した時とは
様相が
――大幅に
変わっていた。
光があるから、よく見える。
<最初の "鳥頭">
――"運転手" ではない者
が
――首以外
埋まっていた壁は
――MDを見つけた時と
同じままであった。
MDも、そのまま在った。
再生しても、内容に変化はない。
ただ "山" が大きくなっていた
――明らかに量が増えていた。
"山" を構成する白マテリアの量が増えている
――が、
別の素材で水増しをしている様子はない。
さらに、"山" のピークが高まったのではなかった
――裾野が拡がったかの様に
――"山" の分布領域が増えていた。
――――――――――――――――――――――――
その<どれくらい?>を示すには、
別の記号が必要だ。
――――――――――――――――――――――――
高さは、どの<トンネル>の地面よりも上の――レベル。
それでも………――
地点(G)の地面<すべて>が
――いち様に
”底上げ”されていた訳ではない。
地点(G)の真ん中
――地面
には、黒い "穴" が――
「ぽかり」
――開いていたから。
どこよりも低い場所。
"蜘蛛宇宙人" がライトを向ける。
真暗。
いつまで待っても――不変化。
ダンジョンの中
――多くの地点に於いて……
――そして
――どのトンネルに於いても…
光を向けると<白>が映る
――<影>が出来る。
しかしその "穴" は
――いくら光を向けても……
まっくら。
"蜘蛛宇宙人" は二十二歩目を踏み出した
――数えずに。
――――――――――――――――――――――――
足踏みではないが
――数学に於いては
足踏みとしての換算。
――――――――――――――――――――――――
"蜘蛛宇宙人" は、
――"穴" に近づき………
手を入れてみた。
何も起こらなかった。
だから
――地に膝を着き……
スコップを入れてみた。
底が測れなかった。
風もない。
ただ
――ライトを入れ
――頭を入れる事で
形の予想はついた。
"穴" の中は縦長ではなく――
壺
の如き、丸みがある
――逆さにした「Ω」とも云えるだろう…。
"蜘蛛宇宙人" は、そこで調べるのを中断した。
立ち上がると――左に向かって歩き始めた。
振り返る事はなかった。




