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わたしは此処にいる

 "鳥頭" が

 肉の付いていた頃の "骸骨" を見失ったのは

 地点(B)

 であった。




 "鳥頭" は地点(B)にて "骸骨" を見失った後、

 地点(C)に行き、

 地点(D)に行き、

 地点(G)に行き

 ――そして

 地点(B)に戻った。




 そこに "骨付き肉" がいた。




 現象が起きた時

 ――狼狽こそしたが

 "鳥頭" は自暴自棄にはならなかった

 ――ライトがその手にあったから。




 再び二人が出会った後、持たない方は

 ――ライトの光を浴びながら

 言った――




 「背後でいきなりライトが消えたから、どうかしたのかと思った。でも、また会えて良かった」




 結局、再会した二人は、現象が




 「取るに足らない事だ」




 ――と片づけた。




 その後、会話する二人は話題に触れず――


 結局、"骸骨" は、忘れた。


 結局、"鳥頭" は「気のせいだ」とした。




 しかし、また同じ事が起こった。




 地点(G)から地点(B)に向かっていた二人のうち、肉が纏わりついていた頃の "骸骨" が

 ――ライトを手に

 先を進んでいた。




 そして "骸骨" が

 ――先に

 ――右に

 道を折れた。




 考え事をして上の空であった "鳥頭" は視線を外していた。




 突然、光がなくなった。




 何も見えない。




 スコップを手に、"鳥頭" が地点(B)に到達する

 ――壁に触れる事で地点(B)である事を確認する。




 辺りには、誰もいない。




 何も聞こえない。




 ただ――




 真暗だった。




 シンプルであった。




 その場所で、"鳥頭" は叫んだ。




 右へ叫んだ。




 左へ叫んだ。




 返事はない。




 "鳥頭" は動こうかと思う…

 ――しかし、動かない。


 ただじっとして――

 以前に遭遇した怪奇現象を思い出していた。




 "鳥頭" は黒に包まれて――待っていた。




 行くべき方向は分かっている。




 しかし、"鳥頭" は、地点(A)に向かって踏み出す事を躊躇った。




 震えがあった。




 "鳥頭" は地点(B)にて蹲った。




 そして――




 待った。




 スコップに縋りつきながら――




 待った。




 暗闇の中、三方向を見る事を忘れなかった。




 すると、遠くで兆しが見えた。




 見間違いではなかった。




 光の点が拡大する。




 それでも "鳥頭" は近寄らず――




 待っていた。




 ただ待っていた。




 光が十分な大きさを得て――




 「大丈夫か?」




 と声がした。




 肉で表面を覆った "骸骨" が

 ――ライトの光と共に

 地点(G)の在る方角からやって来た。




 "鳥頭" は




 「大丈夫だ」




 と嘘をついた。




 そしてまた、<気のせいだ>で済まそうとした。




 すると相手が言った――




 「いきなり消えないでくれ!――かくれんぼじゃないんだから!!」




 そして "骸骨" は行くべき方角に目を向けた。




 地点(B)に坐り込んだ "鳥頭" は震えていた。




 それは恐怖からではなかった。




 "鳥頭" は、相手が

 ワザとライトを消して、

 勝手に目の前から消えて、

 怖がらせようとしたのだ

 と思った。




 理由なく――


 根拠なく――


 調べず――


 そう考えた。




 そして




 《自分の<解釈>が間違っているかもしれない……》




 等とは微塵も思わないのだ。




 その時から、二人の間には<ぎこちなさ>が在る様になった。




 そして<ぎこちなさ>が発生する

 前も

 後も

 二人の差は「t」のままである。




 そして二人の差は<時間>と何も関係がない。



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