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第二十話:てめっナメてんじゃねーぞ15

今日はテスト当日。


この学校は9科目900点満点で行われる。


テストのレベルは曾澤が柊先輩たちからもらったものを見ると


まぁまぁ普通ぐらい。


この学校には赤点補修制度がある。


各教科の平均点の二分の一が赤点となる。


大体平均点が60点なので30点ぐらいと考えてもらって構わない。


そして赤点をとると、追加課題+補習授業の地獄のセットが待っている。


それを回避するため全員が全力を出す。


この制度があるからこそ、この学校が進学校と呼ばれている所以なのだろう。


◇◇◇◇


朝、普段お茶らけている奴らも今回ばかりはまじめに机に座っている。


見渡すとみんな参考書片手に、問題を解いたり、単語を暗記したり


背水の陣状態で頑張っていた。


それを横目に見ながら俺が席につくとすぐに田口が話しかけてきた。


「阿留都、お前今回勉強したか?」


はい、きたよその質問。


マジでテスト前に友達に言う言葉ランキング堂々の一位だろ。


「あ~、ちょっとしかしてねぇかも。」


「そうか?噓はついてないよな?


 しかし阿留都。その言葉は本当に勉強してるやつが言う言葉だと思うぞ。」


も~、はいはい。


毎回この田口あんぽんたんみたいに考えてる奴いるけど違うからね。


謙遜してるの。け、ん、そ、ん。


能ある鷹は爪を隠すっていうやつ。知らない?


「あぁ、そうだな次から気を付けるわ.....」


『キーンコーンカーンコーン‼』


あっ、やべ。


「あぁ、ごめんな。もう朝のホームル-ㇺが始まってしまう。


 じゃあ、武運を祈るぞ。阿留都!」


そういって田口は小走りで席に戻っていった。


そして、あの海堂クソゴリラが入ってきた。


「では、ホームルームを始める。


 今日は知っての通りテストだが、そのスケジュールは


 三年間通して変わらないので目を通しておくように。」


そう海堂クソゴリラが言うと全員がスケジュールの書いたプリントを見る。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


         テストスケジュール


  一教科三十分で行い、九教科の900点満点で行う。


 不正行為等に気を付け、公正かつ厳粛にテスト行うこと。




9:00~9:30   国語


9:40~10:10  数学


10:20~10:50 保健体育


11:00~11:30 音楽


11:40~12:10 美術


12:15~12:45 昼食


12:50~13:20 社会


13:30~14:00 理科


14:10~14:40 技術・家庭


14:50~15:20 英語


15:30~ 下校




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「その紙のスケージュールによって今日は動く。


 では、もう数学を始めるぞ。」


 えっ?そんなすぐ?


みんなが戸惑ってるのをよそに海堂はテスト用紙を配り始めると、


「全員回ったか?........よし。九時になったら行くぞ。...初め!」


こうして俺たちの長いようで短い戦いが始まった。


◇◇◇◇


「れい。どうだった初テストは?」


最後の英語の解答用紙を先生に渡した途端に曾澤が声をかけてきた。


「あぁ、まぁ、ぼちぼちって感じ?


 780行けてたらいいなって感じかな?」


「え~?結構高いね。」


「まぁそうだな。けど、わかんなかったって問題はなかっただろ?」


「まぁ、それはそうだね。」


けど、と曾澤が言うと数学の問題用紙を開いた。


「この大問4の(3)なんだけど、これ何にした?」


曾澤がさしたのは関数の問題。


結構捨て問だと思ったのだが...


「俺は確か.......(4,9)にした気がするぞ。」


「あぁ!僕と同じだよかった。」


そういって曾澤が安心したような表情を浮かべる。


「そういえば、こいはと桐谷馬鹿コンビはどこ?」


「確かにどこだろう?」


そう思い俺らは、周りを見渡し二人の席の場所を見たが


そこに座ったはいなかった。


と、そこで曾澤がきずいたように声を上げた。


「あ、あそこにいるよ。」


曾澤が指した場所は教室の端で、二人が遠い景色を見ていた。。


「あ、綾ちゃん。見てみてチョウチョ.....。」


「こいは.......蝶なんてどこにもいないよ.....。」


おっ!狂ってんねぇ!


「どうしたお二人さん?テスト難しかった?」


そう俺が二人に近づき言うと、火に油を注いだような勢いで...


「いいよねぇ~。れいくんは!頭よくて......


 どうせ今回のテスト余裕なんでしょう!?」


「余裕ってわけじゃないけど.....」


「こいは、やめておいたほうがいいよ。こいつは目立ちたいだけだから。」


ひどいなぁ。そこまで言わなくても...


「こいつ《れい》、謙遜しすぎてるから。本当に痛い目に合うよ。


 どうせ、テスト返ってきたら全部高得点で私たちのことをあおる口だよ。」


おいおい、そんな偏見持たれたら、そんなんあおるしかなくなっちまうだろ?


そう思っていると、曾澤が俺らに質問してきた。


「ねぇ、テストの点数で思い出したんだけど、


 この学校各教科の順位出るから一教科ごとに言ったり、


 言われたりするんじゃない?」


「「「!!!!」」」


この言葉を聞いた俺はある致命的なミスがあるのを思い浮かぶ。


あれ?俺って実技教科あんま勉強してないから点数ひどくね?


確かこいはは音楽と家庭科が得意で、桐谷は体育が得意だったはず...


もし五教科でボロカスに言いまくったら......


~「え~?れいくん実技教科ボロカスじゃん。


  あ~あ。あんなに五教科ではあおってたのに。」


 「まぁ、しょうがないよ。れいだもの。」~


いや、しかし二人が実技強化を80点台まで来てるかってのが問題なんだよな...


そしてれいは、ある答えを出す。


「................争いはやめませんか?」


そう言ったとたん、こいはと桐谷が限界夜更かし状態の瞳をこちらに向け...


「「.........だっさっ.......」」

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