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第十六話:てめっナメてんじゃねーぞ11

朝のホームルームが終わったとき、


れいは悩んでいた。


この前はあんなことを言ったものの、


「見つけ出す...ねぇ~...」


この学校の人数は中一から中三までで約1000人その中から見つけないといけない。


「現実的にあいつから聞いたほうが早いか?」


いや~敵だからな、うそをつく可能性もある。


一回学校の集会とかで騒ぐか?


そうすれば、なんだあいつ?ってなって心情が揺らぐかもしれない。


けど、それだと『目立つ』んだよなぁ~。


う~ん。


「どうしたれい?そんな浮かない顔して。」


悩んでいる最中隣の席の桐谷が声をかけてきた。


「いや~、ある人を探してて...」


「それどんな人なん?手伝おうか?」


「ん~、なんというか...桐谷、もしお前が千人の内から


 ある一人を見つけ出したいってなったらどうする?」


「えっ?名前を叫ぶっしょ。」


即答だった。


それは知ってるんだよ。こちとら『目立つ』ことがダメなんだよ。


「そうだよな~...」


やっぱ、あの天使に聞くしかなさそうだ。


「曾澤~!ちょっと来て!」


そう俺は教室で黒板をきれいにしている曾澤に声をかけた。


「ん?待って!すぐ行く。」


そう言うと曾澤は持っている黒板消しをを置き、俺のほうにやってきた。


「どうしたの?」


「いやちょっとお願い事が...耳貸して?」


「え?」


曾澤は驚いたが、しぶしぶ俺に耳を貸してくれたため


俺は曾澤の耳元で言った。


「やっぱさ、見つけられないからあの天使に聞かね?」


そう言ったとたんに、曾澤がため息をつき


「あの威勢はどこに行ったの?」




その日の放課後、俺たちはまたあの天使に会っていた。


「なぁ、もう話そうぜ。話したほうが楽になることがあるかもよ?」


「だから知らねぇって、なんで俺が『ニュータイプ』の


 場所を知ってるってなるんだよ。」


「いや~、なんとなく?」


「なめてんのか?」


確かにこいつの言葉は合っているのかもしれない。


もしこいつが知っていたなら即刻『ニュータイプ』をさらったはずだ。


「じゃあさ、他に知ってる人いないの?


 例えば一緒にこの仕事を受けましたって人とか。」


「ふ、教えねぇよ。」


なんかこいつ思ったんだけどめちゃくちゃ頑固?


なんかめんどくさい...


「レイ様、もうこの天使に利用価値はないのではないでしょうか?」


「ん~。ぶっちゃけ俺もそう思うんだけどな。」


そういう俺らの会話を聞くと天使がいきなり暴れ始めた。


「ふざけんな!!このどこかもわからないところで


 俺が何で殺されなきゃいけないんだよ⁉」


だって、何も情報を教えてくれないじゃん。


「じゃあ、わかったよ。」


「ほんとか⁉」


「死に場所くらいは教えてやる。」


「そっちじゃねぇだよ。」


そうして、俺はアイザスに結界の解除を命じると


「分かりました。」


結界が崩れていき、外の景色が見えるようになった。


ていうか、橋の下だから周りは川ぐらいしかないけど。


そうして、俺は天使のほうを向き、声をかけた。


「ここがお前の死ぬ場所だ。」


「...」


「おい、感極まったか?」


「そうだな。うん。極まってるかもしれねぇ。」


なんだこいつ?やけに落ち着いてるな。


「そうか、最後に言い残すことは?」


「最後の言葉か?それは、お前らが残したほうがいいんじゃねぇか?」


は?何言って?


そうして俺は下を見た。


そこにはあった。夕日に照らされて伸びる一つの影が。


「やれ。ダークマター」


そう後ろから声が聞こえると、俺と曾澤は『見えない何か』に


横になぐり飛ばされた。


「がはっ!、イテッ!!」


そうして顔を上げると、河川敷の上に黒いフードを被った誰かが立っていた。


「結界がかかっていたのか、やっと見つけたぞ『瓦解がかい』。」


「もうちょっと早く見つけてくれよ『暗雲あんうん』。殺されるところだったんだから。」


『瓦解』?『暗雲』?それがこいつらの名前か?


いや、ニックネームか?


「おい!そこのフード!私たちに何の用だ!」


アイザスがそう叫ぶ。


「何の用?私は仲間を助けただけだ。それの何が悪い?」


なるほど。なかまねぇ...


「そうなると、お前ら二人は敵ってことだな?」


「まぁ、そうなるんじゃねぇか?...よ!」


そういいながら、瓦解が俺に突っ込んできて


『コラープス』


両手を伸ばしつかもうとしたが、


「それはもう見切ってるぞ。」


そう言ってかわし、


「攻撃してきたってことはもういいよな。


 アイザスもういいよ。攻撃して。」


「はい、分かりました。スキル『臨界境界シュワルツ・リミット』!」


アイザスがそう唱えると、また結界が構築され俺たちを囲った。


「へっ!またこの結界か?おれのスキルを使えばこんな結界破れるだろ!」


そう瓦解がいうと、アイザスが制する。


「おまえ、『シュワルツシルト半径』って知ってるか?」


「なんだそれ?」


「ある物質の半径より内側に全質量が押し込められたら、


 光さえ脱出できなくなる結界が生まれるという理科実験だ。


 まぁ簡単に言うと簡易ブラックホールだ。


 ここで核爆弾などが爆発しても、


 外に衝撃が逃げないため破壊は不可能だ。


 また、簡易的だから吸い込んで破壊するといった、


 パワープレーはできないけどな。」


「は?それでもチートじゃねぇか!?」


「まぁ、冥途の土産に教えてやる。


 この結界を作るのには魔力を莫大に消費するため、


 一日一回半径五メートルのを作るのが限界だ。」


アイザス?そこまで教えてあげなくてもいいんじゃない?


そんなことを思っていたら、暗雲が笑い始めた。


「ふっふっ、笑わせるな。どうせおまえのそのスキルは


 存在が確認されているもの限定だろう?


 俺のスキルの『不可視物質ダーク・エレメント』は通じるだろ?」


ダーク・エレメント...さっき、ダークマターとか言ってたから、


見えない質量を相手にぶつける感じか?


「『不可視物質ダーク・エレメント』は、確認どころか見られもされない。


 そんな『存在するのに存在しない物質』をお前は相手できるか?」


暗雲が余裕そうに笑っているが、アイザスは淡々と告げる。


「ほざけ、たかが『見えない程度』で意気がらないほうがいいぞ。」


「なに?」


「さっきも言ったが、俺のスキルは簡易的なブラックホールを発生させる。


 この意味が分かるかフードバカ。


 お前と俺では、質量の差が違うんだよ。


 だから高確率で俺が勝つ。」


そう曾澤が言うと、二人は黙ってしまう。


けどそこで、思いついたように瓦解が叫ぶ。


「けど、見た感じお前らは攻撃系じゃない。


 それならこいつのスキルと俺の裂核法フラクチャー・コアのほうが優位だぜ。


 押し切れば勝てる。」


「あ、あぁ、私たちのほうが分があるぞ。」


そう言って、瓦解と暗雲がアイザスに攻めてくる。


「お前をつぶせばいいってまる分かりなんだよ。


 じゃーな、『コラープス』!」


「さらば!『薙ぎ払え、ダークマター』!」


二人は気づかない、アイザスの口元が笑っていることに。


「すいません、あとはお願いします。レイ様。」


あいよ。


そうして俺は唱える。


『テレポート』


「「は!?」」


アイザスに突っ込んだ二人が驚くのもつかの間...


「俺のこと忘れてんじゃねぇぞ?」


『ゼロインパクト』


そう唱えたとたん


瓦解と暗雲が後ろに吹っ飛ばされる。


「ぶはぁ、!何しやがった!?」


「え?能力使っただけだよ。


 ぜんぶ能力さ、前にいきなり現れたのも、急にお前らが吹っ飛んだのも。」


まぁ、最初はびっくりするだろうさ。


「ふざけるな!見た感じ前にいきなり現れたのは『瞬間移動』だろ?


 それなのに、なぜ私たちを吹っ飛ばせる?


 まさかだとは思うがお前...」


おっ、気づいた感じ?


「う~ん、瞬間移動とはちょっと違くて、俺のスキルは


『折り畳まれた空間ワームゲート』っていうんだけど、


 ワームホール理論って知ってるか?


 簡単に言うと空間を折りたたみ、一点と一点を直接繋ぐって能力。」


まぁ、これは移動とかによく使うだけで戦闘ではあまり使わないけど...


「まぁ、お前らが言ってた、吹っ飛ばした能力が


 俺の代名詞である『虚無力ゼロ・ポテンシャル』だ。


 これも、また用語になるがゼロポイントエネルギーって言って、


 なぜ、この世界には風や火、水があふれているか?


 それは、空間自体がエネルギーを持っているからである。という考え方だ。


 まぁ、難しく言うと、原子や分子は絶対零度でも、


 微小に振動しているという量子力学の考え方からきている。」


 二人が、ボーとしているのでさらにかみ砕こう。


「つまりこの能力は、『無から有』をうみだせるってこと。


 もちろん有って言うのは、エネルギーだから熱とか水とかだけど...」


「「は?」」


「まてまて、無から有?ふざけんじゃねぇよ。


 こんなんおかしい。しかも、スキルが二つ持ち?」


あぁ、そういえばみんなには言い忘れたけど、


スキルを二つ持って生まれてくる人ってとても少ないんだ。


「しんじられない...こんな化け物、ダークマターで相手できるか!」


そうしてもめている二人に俺は一人ずつ指をさす。


「瓦解、君のスキルは手で触れたものしか


 崩壊させられないし、遠距離戦はカスだ。


 続いて、暗雲だが君は近距離戦にもっていかれたら困るタイプだね?


 ダークマターなんて自分の周りで使うなんて怖いもんね。」


さて、だいたいこいつらの能力が分かったところで...


「もう終わりにするか。」


「ふ、ふざけんじゃねぇ!!」


「そうだなんで、私たちが!?」


...だって先攻撃してきたじゃ~ん。


「そういえば、俺からも冥途の土産ね。


 俺の『虚無力ゼロ・ポテンシャル』だけど


 これは身の回りのエネルギーがなくなるまでしか取り出せないし、


 操作がむずいから近くでしかやれないっていう欠点がある。


 一つ目はそもそも世界中に死ぬほどエネルギーあるからいい話だけど、


 二つ目はねちょっと厳しかったんだよ。


 どうやったら遠距離攻撃にできるんだろうって...


 そして俺はひらめいた。


 じゃあ、取り出したエネルギーを飛ばして


 相手にぶつければいいんじゃねと思った。


 だから俺は、『虚無力ゼロ・ポテンシャル』と


 『折り畳まれた空間ワームゲート』を合わせることで


 生まれるこの能力に絶対的な自信がある。」


 そう言い終わった俺は手を前に構えると、


 『燃えろ、焦げろ、爆ぜろ...』


「「まっ、待て!!」」










「『ビックバン』ッッッッ!!」










瓦解と暗雲がいたところを中心に世界が一瞬白くなった。


「ゴホッゴホッ、レイ様、私の結界にダメージが入れるとは...


 少しやりすぎです。」


「そうか?」


そう話す俺らの横に


直径50メートル、深さ20メートルのクレーターができていた。


そんなことにも気にせずに、二人話している


「まぁ、敵は倒せたんだしいいじゃないか。」


「よくないですよ?」


「え、なんで?」


「事情聴取と『ニュータイプ』のことはどうするんですか?」


うん。あとで考えよ?

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