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1 タッちゃんだけが頼りなの





 本年度の我がクラスのベストカップル賞は、上杉和也くんと浅倉南さんに選ばれました。皆様、盛大な拍手をお願いします。




 クラスのリーダー格の女子がそう言って、クラス中に拍手を求めた。




 私、浅倉南は、複雑な気分だったけど、クラスのみんなは喜んでくれていた。と、その時は思っていた。でも、その中には……。




 あれから8年。今、私、浅倉南はとんでもない犯罪に巻き込まれている。




 その犯罪名は、集団ストーカー犯罪というらしい。




 中学時代の元クラスメイトだった相田藤代が嘲笑うように叫んで、私の家の外から、教えにきた。




 私は、外に出るのが怖ろしくて家の中に籠もるようになっていた。だって、家の中を盗撮されて、私が家の中でしていることを嘲笑うように見知らぬ人たちから、仄めかされるんだもん。




 集団ストーカー犯罪の被害者されたことに気づいたのは、今年、家の中を盗撮されていると気づいてから。




 お父さんに訴えても、バカな?そんなことあるわけないと一蹴されるし、二代目パンチは飼い犬だから、話にならないし。




 幼な馴染みの上杉達也ことタッちゃんだけが頼りだったけど……。




 「南、あり得ないよ、そんなこと」


 と言われたけど、タッちゃんだけは、分からないなりにも、南の話を聞いてくれた。




 家の中を盗撮されていると気づいてから、あの相田藤代が電話までかけてきて、私が集団ストーカー犯罪の被害者にされた理由を教えてくれた。




 それは、中学時代、クラスでベストカップル賞に選ばれたり、新体操をしていたりしてチヤホヤされていたかららしい。




 でも、私にしてみれば、すべて努力していたこと。




 それに、ベストカップル賞だって、亡くなったカッちゃんには悪いけど、タッちゃんとなりたかった。




 そんな事情も知らずに、相田藤代は、すべて私が悪いからだと嘲笑うように主張して、ガチャンと電話を切った。




 何て人なんだろうと呆れたが、あの時に、私にぞっとするような悪意を抱いていた人たちがいたと思うと震えてきた。




 相田藤代はこんなことも言っいた。「見ていなさい、そのうち、上杉くんとも別れさせるから」と。




 私は、家の中を盗撮されていることにも、毎日、疲れていたが、相田藤代の悪意がとても、気持ち悪かった。




 それから、しばらくして、私はやっと、外出できる勇気が出たが、外を歩いていると、私をキッと睨んでヒソヒソ話したり、咳払いをする近所のおじさんまで出てきた。




 この地域には、タッちゃん以外味方がいないようにさえ思えた。




 でも、私を取り巻く地域がそんな風になってから、タッちゃんも私に会わなくなった。私はかなり疲れ切って再び家の中でふさぎ込むことが多くなった。




 でも、ある夕方、家の壁に、野球のボールを投げて取る音が聞こえた。タッちゃんだった。タッちゃんは、夏の甲子園の定番の『ああ栄冠は君に輝く』を口ずさんでいた。




 タッちゃんだけは、南の味方だ。私は何だか嬉しくなった。




 これから、どんなことが待ち受けているのか分からない。でも、勇気をくれる人がいる……






後書き

あの野球アニメ『タッチ』の二次創作をしてみました。どう思われましたか?







再掲載です。


AIなしで書きました。

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