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part Kon 10/17 pm 1:58





 

 お母さんの旦那さんとの馴れ初め話は メッチャ面白かった。

 

 少女マンガ顔負けのドラマチックで胸キュンのラブストーリー。

 しかも ところどころ 笑いも入ってる。

 全部が全部 ホントのことじゃなくて 美化されたり 創作も入ってるんだろうけど。

 

 あのお母さんのトーク聞いてると あきちゃんが 自分のこと口下手ってゆーのも 分からなくはない…。

 ってゆーか お母さん プロ級に話上手なんだけど。



 

 

  結局 あきちゃんの部屋に帰って来たのは 14時前になってから。



 さっきと一緒でベットの縁に腰かける。

 あきちゃんは こたつテーブルの横の床に腰を下ろす。

 


 やっと2人きり。

 


 さっき『告白は 男の子からがいい』って あたしが言ったとき あきちゃん 小さく頷いてくれてた。


 

 ……いよいよだ。


 

 ちょっと緊張して落ち着かない。

 髪の毛 整えるフリしながら あきちゃんの様子を伺う。


 

 あきちゃんも 思い詰めたような顔して こっちをチラチラ見てる。


 ……もう。

 焦れったい。


 あたし もうホント このままベッドに押し倒されてもオッケーくらいの勢いなのに。


 


 あきちゃんは 小さく深呼吸をすると 切り出してきた。



「あの…。こんのさん」



 …きた。

 


「ハイッ」



 返事が上擦ってしまう。

 どんな告白の言葉なんだろう?

 

 ロマンチックなヤツがいい。

 一生の宝物になるような。

 

 でも単純に『好きです』だけでも ぜんぜん 大丈夫。

 

 心臓バクバクしてて あきちゃんの声が聞こえないんじゃ…って心配になる。



 


「さっき言ってた こんのさんの好きな男の人って やっぱり 藤工のお友達なんですか?」


 


 ……へっ?


 …ええっ?

 

 ウソッ?


 もしかして あきちゃん あたしが気づいてるってことに 気づいてない?


 

 さっき『告白は男の子から』って言ったとき頷いてたじゃん?

 お母さんは ともかく あきちゃんには 絶対わかるように 話してたつもり。

 ってゆーか お母さんも薄々勘づいてるような雰囲気だったと思うんだけど?


 


「………ニブチン」


 


 つい 小声で呟いてしまう。

 あたしの声は あきちゃんには 届かなかったらしく『?』って表情。


 そう。

 あきちゃんって そーゆー感じ。

 

 ホントに賢くて 頭の回転速くて 他人のこと 何でもお見通しなのに 自分のことになったら 突然 思考停止。

 幼児さんみたいになっちゃう。


 


 小さくタメ息をつく。


 ……でも そーゆーとこも好きなんだよね。

 惚れた あたしの負け。

 

 あたしは 立ち上がって あきちゃんの横に座る。

 あきちゃんは キョトンとした表情。

 

 さ~て どーしたら このニブチン あたしの気持ちに気づくのかしら……。

 ………。

 ……。

 …。



             to be continued in “part Aki 10/17 pm 2:00”


 

 

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