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part Kon 4/21 am 6:41




 男の手は あたしの下半身を弄り続けていた。

 怖さと 恥ずかしさと 悔しさ。

 何もできない情けなさで死にそうになる。

 そして どこまでも 堕ちていくような不安。

 ……不意に男の手の感触が消える。

 状況を理解する間もなく 甲高い女の子の叫び声が 響いた。


 

「痴漢っ!痴漢っ!この人 痴漢ですっ!」


 

 振り向くと あの聖心の女の子が 両手で男の腕を掴み 叫んでいた。

 男は 小柄な女の子を無理やり突き飛ばし 逃げようとする。

 女の子は 他の乗客の足元に倒れ込み 尻餅をつきながらも それでも 叫び続ける。

 


 

「そいつ痴漢なのっ!捕まえてっ!」


 

 

 あたし 怖くて自分じゃ 何にもできなかったのに…。

 あの娘は 突き飛ばされても 叫び続けてる。

 自分のことじゃ無いのに…。

 情けなくて 恥ずかしくて 涙が溢れてくる。

 何が 『守ってあげたい』だ…。

 何が 『気が強い』だ…。

 いざとなったら 何にも 何にもできやしないのに…。

 悔しくて 悔しくて 涙が止まらない…。



 男は周りの乗客達に取り押さえられたみたいだった。

 そして 突き飛ばされていた彼女が立ち上がる。

 何か言わなきゃ。

 彼女にお礼を伝えなきゃ…。

 でも あたしが口を開くよりはやく こちらを振り向きながら 彼女は 言った。


 

「大丈夫でしたか?」


 

 もう ダメだった…。

 あたしは 人目も憚らず大声で泣き崩れてしまった……。

 ………。

 ……。

 …。




                        


~~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~~~



ここまで 読んでいただきありがとうございます。


ボーイミーツガールなのか?

それとも百合なのか?

作者も分からないままスタートしました。




次回から 紺野さんと亜樹の物語が 本格的に始まります。

2人のこれからの旅路を見守っていただければと 思います。


コメント 応援 評価 レビュー どれも励みになります。

お気軽に どうぞ!



~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~~



to be continued in “part Aki 4/22 pm 6:00”



 



 

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