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ミャーコの真実

私達4人は吸血鬼派の治療を野戦病院で行っていた。


合間をみて父に連絡をいれてみた。



「なるほど。ミャーコとかいう、アンドロイド人間はそういったんだな。」

「うん、お父さん昔、レプリカ周りの捜査をやっていたっていってたよね。

何か思い当たる節はあるかしら?」


「ショック症状をとめるとかの薬か。。母さんが昔いた学園のクラスメイトがそんなの

もっていて行方不明になったって話は聞いたことがあるな。」


「それで??」

「結局そんなに話は進まなかったんだが、そんな薬は存在しないってさ。いや、薬自体はるんだろうけど、

ショック症状って結局、トラウマとかPTSDの一種だから服薬で抑えるとかは、、

難しいというか未だにそんな技術開発されていないようだ。」


「つまりその時期に出回っていた薬は・・・」

「たぶん、麻薬の一種だろう。」

「あと、ミャーコの正体って・・・?」


「憶測になるが。。。たぶん母さんの友達だ。名前はキミコ。ただ、遺体は

回収したはずで、解剖もしたはず・・・・。ただ、あの時期は・・そのあたりの

管理がずさんな時期なのだ。」



「そのキミコさんの記憶を取り戻す方法ってあるのかしら・・・・。」

「そのあたりは俺の専門外だからなあ。クレハの方が詳しいのでないか??」


記憶喪失とか記憶障害とかいろいろ考えられるけど、確かに私の方が専門だ。

ただ、そういった記憶の埋め合わせをするには、従軍医師からミャーコを外し、

治療に専念してもらう必要があるだろう。


従軍医師としてはこの記憶の回復をする必要は無い。

ミャーコがそれを望んでいるかどうかも関係してくる。


ただそもそも、アンドロイドを従軍医師として置いておく判断を、

上層部がするかどうかだ。たぶんここが転換点だと思う。







従軍医師を続けるか、この謎を解いていくのか。


ミャーコと話をしてみるか。





夜。診察と治療が一通り落ち着いたところで、ミャーコと話をする。

ミャーコの顔の半分は包帯などでごまかした。


「ミャーコ、私の父はそんな可能性を示唆しているけど、これは推測にすぎない。

解明する必要はないと思うのだけど、もしかしたらジュンの裏切りから始まる一連の

謎が解明する可能性もあるし、ミャーコの記憶を取り戻すという目的も達成出来る可能性がある。

でもたぶんその為には従軍医師を離れなくてはならない。どうする??」



ミャーコは少し考える。

「私は自分の記憶やこのからだの謎を追うために従軍医師になったの。であれば、

今がそのときなんだと思う。だから、従軍医師を抜けて記憶の復帰を試みたい。」



ミャーコの意思は確認できた。では私はどうするかだ。

従軍医師に復帰するのにはどのくらいかかるだろう。ミャーコの治療を担当できるかも

わからない。私は戸籍上、レプリカなのだから当然そのあたりはだいぶ怪しい。

であれば、前線にでて少しでも情報収集にあたるべきだ。



テツノスケとショウと私だけにとうとう従軍医師も減ってしまった。


「なあテツノスケ、最近紛争に巻き込まれる確率があがっているような気がするのだが。」

「従軍医師なんてそんなものだろう。」

「にしてもだ。戦争が激化しているということなんだろう。」


クレハは黙って二人の話を聞いている。確かに、従軍医師葉はその職務上巻き込まれやすい。

しかしながら、今回の襲撃はかなり安全な地域だったにも関わらず

ピンポイントで狙われたように感じた。



非常に不穏な空気を感じ取りながら次の職場に向かうことになった。

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