籠城
サトウもライについては、盲点だった。
何より、まだ殺人犯については目星がついていない。
カブラギトオルは拘束した。彼が犯人に殺される?いや、共通点は、、、?
アカネとサトウ、キミノリはアカネの家にいた。
狙われるのはアカネではないか。サトウの刑事としての直感だ。
『サトウさん、私が狙われるってどういう事?カブラギトオルが犯人じゃないの?』
『アカネ、落ちついて聞いて欲しい。
キミは、シュンとキミノリという人物を知っているかい?』
『うん、私をいじめていた2人。』
アカネは震えている。無理もない。
『キリシマ シュンとカザミ キミノリ。それがタクトとオカベの本名だ。』
『そ、そんな!』
アカネは口を抑える。吐きそうになる。
『そして、カブラギトオルは生きている。ただたぶん捕まえていなかったら犠牲者になっていたかもしれない。アカネに縁がある吸血鬼ばかり標的になっているんだ。』
『うん。』
『推測だけど、アカネを守る為に行った犯行説が1つ。もしくは、、、』
『私を標的にする。』
アカネはさっきとは明らかに様子が違う。
『サトウさん、、ライのところに行きたい。』
『ダメだ!危険すぎる。君のことを探し回っているかもしれない。』
『そうね、だからサトウさんも一緒に来て。私を守ってください。』
アカネは真剣な眼差しでサトウを見る。
側で話を聞いていたキミシマが割って入る。
『アカネちゃんも、過去と決別したいんじゃないのかな。サトウさん。前に進む為に。そうだとしたら、一緒に歩むのが彼氏じゃないかい?サトウさん、アンタも刑事だけど、アカネさんの恋人だろうよ。』
サトウはため息をつく。
『アカネ、あぶないと感じたらすぐ逃げるからな。キミシマ、責任は俺が取るよ。』
『いやいや、そん時は血の果てまでご一緒しますよ。』
3人はライのいる病院に向かった。
♦︎
病院前に着く。夜間だから当然、明かりはほぼついていない。が、しかし様子がおかしい。
病院の玄関にはバリケードが作られている。
『アカネ、キミシマいったん引いて応援を呼ぶぞ。たぶん病院は占拠されている。』
屋上に人影があった。ライだ。
『アカネ!真実を知りたくば、私の元まで来い!そしたら全て教えてやる!』
その言葉とともに病院から爆発音が聞こえる。
『聞いたから、アカネの連れの警察ども!そして、この病院は私が占拠した!早くアカネを連れて来い!死人がどんどん増えるぞ!』
『ライちゃん!ライちゃん!』
『アカネいったん下がるぞ!』
ライによる、病院の立て篭もりが始まったのだった。




