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制裁

スタンガン地獄が始まって、数時間が経つ。


オカベは泡を吹き、目から血の涙を流している。


『オカベ、死の刻限が近づいているようだな。』


拷問をしている人物が、オカベにささやく。オカベは返事をする気力がない。



『タクトの死に際は見ていて快感だったよ。この世のものと思えない表情で泣いてたなあ。猿ぐつわをしていたから、声は聞こえなかったけど。熱かっただろうなあ。熱い、熱い、熱い、熱いって。よく覚えてるよ。あんなに品がいいタクトがさ。あんな姿になってね。たまらなかったよ。わかるか?』


オカベは睨みつける。その瞬間、顔を蹴り飛ばされる。


『私はね、あの時から、私はあいつらにやり返さないと気がすまない、絶望感を味わって死んでもらう!かつてお前らがそうしたように!そう思うようになったんだよ。まあ、今それがね目の前ではたされるのは清々しいよ。』



『そうだ、オカベ。私の正体を知って、どうだ?まあ、ここまではお前が仕返しされる道理はあるだろうよ。もう1つ重要な事を教えてやる。』


またもや、耳打ちされるオカベ。


『え、、そ、、、んな。な、、、ぜ。』


『ふん、ちょっと調べりゃわかるさ。そんな事。

なめてもらっては困るんだよ。』


オカベは震え出した。思う。コイツはいったい何者なのだ。なぜ、そのような真実を知っている。

足が残らないように、万全の配慮をしたはずだ。

なのに、、、


『お、まえ、、何、、者だ。』


スタンガンを食らわす。


『あ?寝るなよ。お前が質問していいなんて、いつ許可を出した?お前はただ真実を伝えられ、絶望を味わいこの世から去る。お前が今求められているのはその一点のみだ。』


オカベは何度も腹を踏みつけられる。


オカベはその衝撃で嘔吐する。


『あーあ、汚ねえなあ。。掃除すんの、私なんだけど。』


吐瀉物をオカベの顔に擦り付ける。



『このくらい、何でもないよな。焼かれていったアイツらに比べたらさ、、』


オカベの顔を蹴り飛ばす。



『もういいわ。お前。もうそろそろ消えてもらうわ。』




ドラム缶にオカベは投げ入れられた。


ドラム缶は横向きで、上蓋は閉まっている。

ドラム缶は鉄棒で吊るされている形で、

下には焚き火ができるようになっていた。


ドラム缶の側面に、切れ目が入っていて、2つに開かれる。そこにオカベはいれられ、ドラム缶は再度閉じられた。


『お前は直火ではやらない。ドラム缶ごと熱してじわじわやるわ。苦しかったら、チューブで息はできるぞ。』


火がつけられる。じわじわとドラム缶全体の温度が上がる。

オカベはなんとかドラム缶から出ようと暴れるも、きつく施錠され、出ることは叶わない。


『熱い、熱い、熱い、熱い、熱い、熱い

あついいいいいいい!あああああああああああ!』


オカベは叫ぶ。


『息もできないだろう。チューブが空気孔になっているぞ。』

オカベはたまらず空気孔に口をつけて息を吸う。



『ぶわあああああああああああああああ!』


呼吸と叫びが混じり聞いたこともないような声をあげる。


『さて、あとどのくらいもつかな。』


最初は、ドラム缶を壊そうとする音や熱さに耐えられないオカベの断末魔の叫びが聞こえてきたが、少しずつ静かになっていった。



『あまり長居しても仕方あるまい。』


熱されたドラム缶にガソリンをかけた。

ドラム缶ごと燃える。










オカベにも制裁を下すことができた。

















ある種の達成感に快感を覚えたのか、身震いがする。





















白い病院から貸し出された衣服を着た


全身包帯に巻かれた女は、包帯越しに不適な笑みを浮かべ、自分の病室に向けて歩き出したのだった。

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