プールでドタバタだよ!
『プール、アルー!』
ライは準備体操もそこそこ、プールに飛び込んだ。
『ソノエも飛び込んじゃうわ。』
ざぶーん!
スタイル抜群の2人の水着はかなり映える。
練習中の水泳部のスペースを間借りしての自由水泳なのだが、キミコやアカネも含めて水泳部の男子の目線は寮メンバーの女子に釘づけである。
『おーい、アスカも来いよー。』
リュウヤが、呼ぶ。
『で、でも恥ずかしいよリュウヤあ。』
もじもじしながらアスカは出てきた。
女性用の水着だ。
男の娘だから、胸のあたりは絶壁だが、くびれもあり男性っぽさは全くない。むしろ臀部はしっかり張りがあって女性らしさを感じる。
『お前すごいな。その辺の女より、綺麗だぜ。』
リュウヤは惜しみなく称える。水泳部の男子もアスカの姿を見て、なんだか騒ぎ立てている。
『そ、そうかな。えへへ。』
『アカネ、アスカにリュウヤ取られちゃうの、ソノエは悲しい。』
『だから、そんなんじゃないよ。けど、なんだかアスカちゃん、すごいね。めちゃくちゃ努力してるんだろうな。』
そんな話をしていると、これまたスタイルの良い
女性が近づいてきた。
『いやあ、見事アルね。筋肉をつけるべきところにはつけて女性らしさをキープしているアル。
臀部と腰のくびれはなかなか。あれはかなりの筋肉に関する研究をしてないと、女性でも難しいアルよ。』とその臀部とくびれを再現しているライはアスカのスタイルに対する所感を伝える。
『ライちゃんも、そのあたりの知識凄そうだね。なんか体とか鍛えているの?』
ライはそう聞かれると寂しそうに答えた。
『まあ、昔の習慣でね、、アル。』
ひとしきり水遊びをした。
プールの時間がそろそろ終わる頃、
アカネがプールサイドに足をかけた瞬間
『あ、、、!』
水に滑って転んだ。
『大丈夫アルか?!』
ライはアカネを抱き抱える。
『いてて、ちょっと振り向いちゃった。ごめんね、ライちゃん。血ついちゃったね。』
ライの手にはアカネの血がついている。
『あ、あ、あいやあああああああああああああ!』
ライは頭を抱えて、過呼吸状態になった。
『ら、ライ大丈夫ですこと?』
キミコが声をかける。
『いやあ、いやあ!みんな許して!ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、、』
ライはそのまま嘔吐し、気を失った。