言わない方がいいこともあるね!
アカネがレプリカだと
部活メンバーに告白したその日の部活。
『おつかれー!みんなー!』
部活メンバーは黙って顔を伏せている。
『あれれ、、みんな元気ないのかな??』
『アカネ。』
キミノリがボソリと呟くように言う。
『俺ら、レプリカのやつとは付き合えないんだわ。悪いけどもう帰ってくれないか?』
『え、、、?』
シュンもサエもヒョウカもアカネとは目を合わせない。
『バカは嫌いだよ、アカネ。吸血鬼の紛い物はさっさと失せろって言ってるんだよ?帰れよ、バカが。』
『なんで?なんで?意味がわからないよ!!』
シュンが立ち上がった。
パンっ!
アカネの頬を叩いた。
『レプリカには関わるなって言われてんだ。意味わかるだろ?まだわからないなら次はこれを使う。』
シュンは手にスタンガンを持っていた。
『そ、そんな。うう、うわああああ!』
アカネは気づいたら学校を出て、近くの海沿いまで走っていた。
♦︎
夜。
気づいたら砂浜で、アカネは寝ていた。泣きつかれて、眠っていた。
『あ、もう帰らないと、、。』
家路についた。玄関を開ける。
『ただいま、、。』
中から、アカネの父親が出てきた。
『アカネ、何時だと思っているんだ。』
『ごめんなさい、気づいたら砂浜で寝てて、、。』
『、、、のくせに。』
『え、、、?』
『レプリカのくせに、門限くらい守れないのか!この紛い物があああ!』
アカネの髪を引っ張り、リビングまで引きずっていく。
『お父さん、ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!』
『許さない、許さない、許さない、許さない!』
リビングにアカネは投げ捨てられ、バケツいっぱいの水をまるごと全身にかけられる。
『頭を冷やせ!この紛い物があああああああ!』
水をかけた後、さらに髪を掴み、腕をしばり、
猿ぐつわをつけて、アカネを庭に放り出した。
『今日は暑いから死ぬことはあるまい。明日の朝まで頭を冷やすんだな。』
締め出されたアカネ。
『な、なんでこんなことに、、、、。』
その夜、アカネの目から涙が止まることがなかった。