そして運命の出会いは起こる(過剰表現です)
中学から高校の頃に作者が何にはまっていたかと言うと、当時やたらと発行と言うか刊行されていた、所謂「架空戦記」物です。
後から振り返ってみると粗製乱造と言うよりは初期段階の何でも有りの状況でしたが、頭の中でのそちら方面の創造に拍車が掛かった時期ですねえ。
何しろ徳間書店の出してた「奇想艦隊」を全巻持ってましたし。
一体何を考えていたのか、当時の自分の頭の中を覗いてみたくなります。
一番最初に何にはまったかと言うと谷恒生さんの大和シリーズでした。
今になって思い出してみると、擬音が多すぎたり話の展開パターンが似過ぎていたり、その他色々と突っ込み所が多過ぎる作品なのですが、まあとにかくこの手の戦争物の面白さを教えてくれた作品ではあります。
その次に読んだのは、今なお現役で活躍中の横山信義さんの作品です。
特に「八八艦隊物語」は愛読しておりました。
現実の太平洋戦争に似ているようで似ていない、しかし大筋は外していない正にパラレルワールドな展開に子供心に凄いと思ったものです。
一応登場する戦艦は計画上の八八艦隊に準拠しているのですが、艦名の決まっていなかった所謂「十三号艦」級の名前が「伊吹」「鞍馬」「穂高」「戸隠」となっており、その所為で作者は「伊吹」と聞くと、「最上」級の五番艦ではなくこちらを連想するようになってしまいました。
それにこの頃から、史実がどういう展開だったのかをきちんと知ろうとするようになってきました。
大元たる史実を知らなければ、小説で書かれるフィクションとどういう差異があるのかを認識できませんから、当然ではありますね。
元から歴史という教科は好きでしたから、趣味の延長……と言うよりは拡大ですかね?
かくて作者は未だに続く軍事ネタにドップリとつかる日々が始まった訳です。
趣味は一生治らぬ病気でもありますが、切欠は何時だって些細な事から始まるのです。