これのお蔭で、あの鳴き声を聞くと未だに緊張してしまいます
本棚を整理して……ではなく、何かないかと物色していたら、「ひぐらしの鳴く頃に」のソフトが出て来ました。
いやあ、懐かしい。
作者がその存在を知ったのは、以前書いた通りいい加減ブームが過渡期の頃です。
具体的には回答編が始まった時ですね。
秋葉原で微妙に作者の琴線には触れない竜騎士さんの絵が満ち溢れていた頃です。
だから乗り遅れた訳ではありません。
相も変らぬ作者の個人的特性の為です。
ただそうであっても、物の見事に嵌りました。
お蔭で暫くの間は慢性的な睡眠不足に陥った程です。
微妙に横溝作品を髣髴とさせる田舎の閉鎖的空間。
どうにも簡単には説明の付かない異常な事件。
話が進むほどその度合いが大きくなっていく不可思議さ。
そして随所に挟まれている大笑いしたくなるネタ。
うん、どれも実に好みでした。
最終章をプレイして、「お見事」と拍手してしまいましたよ。
うん、PS2版も良い出来ですが、個人的には同人版の方が作者の好みです。
あと「ひぐらし」で忘れられないのが、第二章のあの「目」ですね。
ディスプレイを眺めている最中にいきなり現れたあれを見た時は、さすがに「ぬおっ」と声が出てしまいました。
長年色々とゲームをやってきましたが、プレイの最中に本気で驚いたのはあれが初めてです。
その点が実に忘れられない作品です。
その後に色んなメディアミックス展開が行われ、特に漫画版は楽しめました。
アニメも嫌いではありませんが、原作に忠実に漫画にするという事がこれほど面白いのかと開眼させられましたね。
実に楽しめる作品でありましたよ。
え? じゃあ「うみねこ」は如何なんだって?
御免なさい。
作者には好みに合いませんでした。
いや、一応最終章までちゃんと買ってたんです。
ただあのラストはどうしても駄目でした。
ちゃんと予測もしていましたし、作者なりの答えもありました。
でも作者はキチンとした答えが欲しかったんです。よって少なくとも消化不良と感じてしまいました。
感じ方は千差万別でしょうが、これが作者の嘘偽りのない結論です。
よって作者としてはこの後、竜騎士さんの作品は手を出していません。
いや、同人ゲーム自体を買ってませんね。
うん、若い頃の実に貴重な経験でした。