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説明することになった私は。

パソコンに全く触れず…間が空いてしまいましてすみません。

更に持病の浮気性が発症しまして少し違う乙女ゲー転生の設定を考えてしまいました…

また暇があればそちらも投稿いたします。

夜中に書いているからか、誤字脱字が目立っている気が…

発見されましたらご報告くださると嬉しいですバヤ○ースおいしい。

「で、どうしてこんなことになったのか説明してもらおうか」



目の前に腕を組んで仁王立ちする統也。

眉間にはくっきりと皺がよっていて、心なしか青筋も見える。

葵も怒っていると言いたげに私を睨んでいるし、颯だけがおろおろと私と佐倉さんを交互に見ていた。

さて、このお説教をどう回避しようか。



「回避しようとか考えるなよ」

「あれ、バレました?」

「何年一緒にいると思っているんだ」



ムスッと拗ねてみせるところは幼いときと変わらない。

すみません、と言って頭を下げる。

隣にいる佐倉さんが慌てているのがなんとなく分かった。



「違うんです!東雲先輩は悪くなくて、悪いのは私で…!」

「ほう?」



佐倉さんの言葉に統也が反応する。

じっと佐倉さんを見つめる統也は、切れ長の目も相まって普通なら怖く映る。

でも動転している佐倉さんは、それよりなんて切り出せばいいかで頭がいっぱいのようで、統也の視線に気づいていない。

このままでは埒が明かないと、仕方なく話し始めた。

どうせ怒られるのだから、あまり言いたくなかったんだけどなあ。



「統也、彼女は裏庭で迷っていたんですよ」

「裏庭?なんでまたそんなとこに」



首を傾げる颯に苦笑する。

純粋に迷っていただけなのだろうが、さすがにそこまでは分からない。

ちらりと佐倉さんを見ると、ぱちぱちと目を瞬かせ(睫毛長いな)言いにくそうに眉を下げた。



「あの、蝶を追っていたんです」

「「「「蝶?」」」」



私たちの声が被る。

高校生にもなって、蝶を追って迷子って…

そこまで考えて、ちらりと既視感。

そういえば、このゲームそんな始まり方だったな。

不思議な色をした蝶を追って裏庭に辿り着く。

ただ、その後蝶は出てこないし、結局あの蝶はなんだったのかで一時期激しい議論がネットで交わされ…この話は良いか。



「えっと…それで、迷っていた佐倉さんを私が見つけ、目的地だった職員室に送っていこうとしたんですけど」

「けど?」

「ほら、裏庭のスプリンクラーって調子悪かったじゃないですか」

「あー、そういえば真尋ちゃんあれ担当してたよね。用事ってそれ?」

「ええ。近く業者が来ますので見に行ったんですけど、見事に壊れました」

「それで先輩と彼女に直撃した、ということでしょうか」

「その通りです」



報告を終えて、一息つく。

庇われたという負い目があるからか、佐倉さんは私をちらちら見ながら縮こまっていた。

いまだに眉間から皺を消さない統也が、呆れたようにため息をつく。

もう一度すみません、と笑うと颯に軽く小突かれた。



「まったく、びっくりするでしょ?」

「ええ、私も驚きました」

「そういうことじゃないですよ…」

「あ、あの…」



それまで黙っていた佐倉さんが言葉を発したことで彼女に視線が集まる。

居心地悪そうに身じろぎした彼女は、私に視線を合わせると軽く首を傾げた。



「あの、東雲先輩は女の人なんですか?制服、男物ですよね?」

「…あ」



すっかり忘れてた。

怒られることをどう回避することを考えてたけど、よく考えたら彼女を生徒会に入れて、誰を攻略するかを決めてもらって、サポートする作業がまだ私には残ってた。

攻略、と言ったってここは現実な訳で、もしかしたらゲームではなかった逆ハーENDが出てくるかもしれない。

そこまではいかなくても何人かで取り合いになったりとか…

可能性は尽きることがなく、頭を駆け巡る。



「…って、どうするんですかこれ!?」

「真尋ちゃんのことバレちゃったよ!?」

「え、もしかして知っちゃダメなことでした!?」



三人が慌てだして、思考が現実に戻ってくる。

焦っても仕方ない、どうなるかは起きてから考えよう。



「佐倉さんには、申し訳ないですが生徒会に入ってもらいましょう。丁度庶務の席が空いていますし、手が足りないのは事実ですから」

「し、しかし…」

「統也、貴方はどう思いますか」



先程から黙ったままの統也に視線を向けると、統也はじっと佐倉さんを見つめていた。

…もしかしてこれは興味を持った感じか?幸先良い?



「…別にいいんじゃないか」

「会長!?」

「え、統也いいの?」

「ただし、自分の身は自分で守れよ」

「え?」



冷たく言い放った統也に、思わず手が出る。

すぱんと頭を叩いて、大きくため息をついた。



「何言ってるんですか。巻き込んだのは私達です、私たちが守るのが当然でしょう」

「俺はお前以外の女を守る気はない」

「馬鹿言ってないで、佐倉さんをきちんと守るように」



私の言っていることをまるで聞く気がない統也と言い争っていた私は、佐倉さんが考えていることなんて気づかなかった。





「…あの、東雲先輩と会長って付き合ってるんですか?」

「統也と真尋ちゃん?付き合ってるっていうか、婚約者なんだよねー。真尋ちゃんの男装も、統也が原因らしいよ」

「会長は明らかに真尋先輩が好きだけど、真尋先輩はよく分からないというのが現状だな」

「そうなんだ…でも、お似合いですよね!」

「統也をどうにかできるのは真尋ちゃんぐらいだしね…」




果たして、ヒロイン佐倉さんはいったい誰を選ぶのか…

あ、逆ハーとかまるで伏線のように本文に出ていますが、タグにある通り逆ハーはないです。

そろそろ残り二人も出したいですね…

前回のあとがきで出したいって言っておきながら予想以上に長くなり出せませんでしたし。

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