表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/12

大きくなってしまった私は。

急に大きくなりました。

そして統也以外のキャラ登場です。

「真尋!」

「統也。なんですか?」

「今日から中等部だからな。お前に悪い虫がつかないとも限らない」

「何言ってるんですか…」



くすくすと笑いながら、統也と二人、桜の咲き誇る道を歩く。

出会ってから早9年、幼馴染兼婚約者様はずいぶん過保護になってしまった。

ゲームではここまで過保護ではなかったと思うのだが…やりこんだとはいえ流石に10年以上前のことだ、そこまで詳しくは覚えてない。

私が覚えてるのは、攻略キャラとイベントくらいだ。


ゲームの真尋と同じように、私は学校へ男装して通っている。

理由は隣にいるこの男だ。

よく分からないが、私を取られたくないらしい。

学校は本当の性別を申告し、許可を取ってある。

金持ちってすごい。



「…真尋、何を考えている?」

「ふふ、学校生活のことですよ。まあ貴方がいるのであまり心配はしてません」

「っ、あたりまえだ!」



ほんのり顔を赤くして、そっぽを向いた統也。

それがなんだか可愛くて、またくすくす笑う。

そんなことを繰り返しながら校舎へ向かっていると、どこからか私を呼ぶ声が聞こえた。



「真尋!」

「…四山、真尋に何の用だ」

「お前には用はない、一宮。真尋、入学おめでとう」

「有難うございます竜太。…あ、先輩をつけるべきでしょうか」

「いや、かまわない」

「そうですか?なら、お言葉に甘えて」



私は真尋なのだからと始めた敬語は、今やすっかり染みついている。

統也の前ではたまに外れるときもあるが、その時の統也はとてもいい表情をしている。

優越感に浸る子供のような。

ちなみに今は、竜太を睨みつけている。


四山竜太。隠しキャラにして真尋の友。そしてのちの風紀委員長だ。

統也とは犬猿の中で、反対に私とは仲がいい。

統也が唯一、子供っぽい喧嘩をする相手だ。



「竜太、何か用でしたか?」

「いや、真尋が見えたから走ってきた。どうせなら一緒に行こう」

「なぜお前なんかと一緒に行かなければいけない」

「嫌ならお前は先に行けばいいだろ?」



…ああ、二人の間に火花が見える。

このまま放っておいてもいいが、後がめんどくさそうだ。

二人の手を掬うようにとって手をつなぐ。

きょとんとする二人に、優しく笑いかけた。



「ほら、行きましょう?入学式に遅刻してしまいます」

「…真尋が言うなら」

「ほんと、お前には適わねえなあ」

「褒め言葉として受け取っておきますね」



ちなみに、攻略キャラとはみんな会った。

そして、なぜかみんなに懐かれた。なぜだ。

私の雰囲気が同年代とは思えないからだろうか。

自分で言っててへこむんだが。



「真尋?」

「、なんでもありません。急ぎましょう」



統也の声で我に返り、足を動かした。

4年。あと4年で物語が始まる。

それまで私は何をしたらいいのだろうか。

大事な幼馴染はもちろん、みんなも幸せになれればいい。

たとえ、その中に私がいなかったとしても。


…なんて格好つけてみたけれど、私も幸せにはなりたいな。



次回は物語を始めたいですね。

幼少期編や中学編、出会い編は後々番外編か外伝とかでやりたいと思います。

いまさらですが、二番煎じならすみません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ