関話 か、可愛い…!!!
ドアを勢いよく蹴り飛ばすようにしめ開け放つ。
部屋に入ると、その音に驚いたのか、少女は目を丸くして、固まっていた。
「…ひゃ?」
なにか、ぼかんとした反応に、肩の力が抜ける。
…ていうか、何これ可愛いんだけど。
まあいいや。とにかくこの子は、夢の中で見たような悪魔じゃない
——天使のようにふわふわしていて多分そんなことなど、何にも知るよしもない。
そう。あれは、——夢だったんだ。そう、ただの。
でもさ、
私には「神様を殺す」っていう夢がある。
でも私とこの子は違う。
この子には、神様を殺したいなんて思いは、きっとない。
自分だけの夢を持っているんだろうなぁ。
——いいなぁ。私も、そうだったら良かったのに。
「あの…そろそろ頭を撫でるのやめてくれませんか?」
「いいじゃん!減るものじゃないし!」
というか可愛すぎるのが悪い。
「自分の世界に入りながら撫でているから分かってないかもですけど、
……もう30分は撫で続けていますからね!!」
むっ…..言い返せない。
うん。可愛いは正義!異論は認める!
こんなふわふわ頭、
撫でたくなるに決まっているでしょ!!ねぇ!
これは本能だよ!仕方ない!!
「…貴方は犯罪者ですか?」
あれいまの声に出てた?
ていうか、30分!?
って…ちょ、待って。依頼達成、まだ報告してない!
今日中に済ませないと、明日から休みだから受付閉まる!まずい!
「ついてきて!」
「え、あ、はい!」
…焦りすぎて気づいたら空を飛んでた。
で、気づいたらこの子も、普通に飛んできてた。
ほんと、なんなの、もう。
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「髭男!捕まえてきたわよ!」
これで終わりです。
続きは期待しないでください