Re_Lord
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…………Aborted.
……We celebrate Lord return.
……We sing for the Lord.
――長い夢を見ていた。
ここではない、どこか遠くの世界。
やけにリアルな風、大地、生き物たち。
摩訶不思議な魔法、異形の存在、果てなき争い。
……自分のことではない誰かの人生が、走馬灯のように脳裏を流れる。
根回す者。狂う者。嗤う者。
諦める者。哀しむ者。抗う者。
最初は鮮明だった夢が、後半につれぼやけていく――
ああ、これは“終わり”なのだと、肌で分かった。
そして思い出す。夢の結末が……悲惨だったことを。
まるで“自分の選択”の答え合わせを見せられているかのような、強烈な違和感。
ふと気づくと、そこは見知らぬ部屋だった。
真っ暗な中、唯一の光源は古びた物理モニターの明かり。
椅子と机、そしてレトロなキーボード。
「……Message, System,Call-Administrator――駄目だな、繋がらないか」
まだ夢の続きか?
そう思いながら頬を触れると、鋭い触感が現実を主張する。
他にできることもなく、椅子に腰を下ろす。
デスクトップにぽつんとひとつ。"log"とだけ書かれたファイル。
クリックすると、白紙の画面に最初の一行が現れた。
> 『過去の俺へ。ループの証拠を掴め。次へ記録を残せ。時間が短い』
――鈍器で殴られたような衝撃が走る。
そうだ、確かに……夢で、似たような言葉を見た記憶がある。
> 『過去の俺へ、ループの証拠を掴め。これは現実だ!』
ループ?何が?なぜ?
背中を這うような冷気が、思考を一気に冷やしていく。
この文章を残したのは――きっと、自分自身だ。
「時間が短い」という警告……今この瞬間のことか?
意識を集中する。記憶を搔き集める。
馴染まないキーボードを叩きながら、必死に――
世界。
魔法。
敵。
困ったこと。
助けた者。
……そして、夢で見た“他人の記憶”。
必要な情報が何かも分からない。
だが、とにかく“今”書かなければ。
名前。
思い出した人物たちの名前を書きかけたとき――
――眠気が、襲う。
「くそ……もう少し……!」
だが、抗えなかった。
無慈悲な“終わり”に引き込まれるように、意識は沈んでいった。
皆さんお久しぶり&初めまして。
この度闢発の妖精王 新生編、つまるところ続編でもありリメイクでもあります。
実は前弾の壊滅編は打ち切りっぽくする意図が割と早くからあったんですが、やり切る自信がありませんでした。
ただ僕より若々しい書き手の情熱に触れて、勇気をもらった感じですね。
一度しっかり前段階で練っていた構成を終わらせる予定でしたが、勢いで始めてしまいました。
ちゃんと完結したら、補完したいなあ