◎人物紹介と設定 ~その1~
◎人物紹介
○セシリア・ミルワード
本作の主人公。メトネ村出身の15歳の男。髪の色は母親ゆずりの銀、目は父親ゆずりの紫。家族構成は父、母に弟二人と妹一人の四兄弟の長男。
出身であるメトネ村は大陸でも端にあり、大陸の大きな山を隔てた先にある漁村。
貧しくはないが、王都ほど発展しておらず特に医療関係は水準が低い。
それ故に幼い子供の生存率が低く、特に男の子は病気になりやすく命を落とすことが多い。そのことから村では見えない悪意から男の子だとバレないようにと、名前は柔らかい響きのものが好まれる。
それに加え髪の毛を伸ばすことで見た目を欺く意味と、伸ばした長い髪で厄を受け止めてもらう風習がある。
伸ばした髪は18歳の成人の日にこれまで受けた厄を落とす意味で断髪する。
昔は所作や言葉遣いにも気を使われていたが今日では風習も和らぎ、セシリアやミルコのような言葉遣いをするものがほとんどである。
〇ミルコ・アドフォース
第一話でシュトラウスに吹き飛ばされたセシリアと同じメトネ村出身。クリーム色の長い髪とエメラルドグリーンの瞳が特徴的な少年。今は病院で眠っているがセシリアのことを知っている彼が起きたとき何かが起こる……?
○メランダ・バルコニー
王都ギルドの受付嬢の一人。年齢は20歳で髪は青で瞳は黒。基本総合案内の場所にいることが多い。仕事はかなり出来てギルド内、冒険者たちからの信頼も厚い。
多少思い込みの激しいところがあるが、ノリがよく人当たりもいいので、周囲から好かれていている。
一人っ子のため、セシリアを妹のように可愛がっている。今のセシリアの現状を作った人。
○ジョセフ・マードレ
王都にて自他ともに認める実力者。五年に一度行われる騎士団や冒険者も含めて行われる大会『王都武術大会』において上位五人に送られる称号、王都五大冒険者の一人で、第三位の実力者。
ちなみに冒険者とは国民に親しまれた名であることから騎士団所属でも冒険者の称号をもらう。
金色の髪に、グレーの瞳でかなりのイケメンゆえにモテる。ときどき歌うように話したり、オーバーリアクション気味な身振り手振りがウザかったりする。
序盤からセシリアに付きまとっているがその真相は……。
〇アメリー・パイル
メイデン教会でシスターをする女性。スタイルの良さと言動から勘違いされるが、全く色恋沙汰に関わったことはない。
赤みがかった髪にふんわりと垂れた目から優しそうな雰囲気を醸し出すが、実際に話して見るとちょっと困った人(セシリア談)
恋に恋する彼女は、大人な知識も中途半端に得て妄想が絶賛暴走中。そんな彼女にケッター牧師は頭を抱えているが、周りの子供たちは慣れたもので冷ややかな目で見ている。
彼女自身も身寄りがなくメイデン教会で育ったため、同年代の友達がいないこともあり、初めて友達になれたセシリアの存在が嬉しくてたまらない。
目下、彼女の知識の源になっている本をセシリアと一緒に読むのが今の目標である。
〇ラベリ・クルトン
セシリアが宿泊している宿屋クルトンの娘で、父ライズの宿屋業を手伝っている。父ライズ、母のアルエの血を引き継いでるだけあり思い込みが激しい。
元気いっぱいで働き者であるが、今はセシリアに夢中で専属お世話係になるのが目標。
ブラウンの髪に付けたホワイトブリムからちょこんと出る短めのツインテールをぴょこぴょこ揺らし、ヘーゼルカラーの大きな瞳でセシリアを追いかけ走り回る日々に幸せを感じているもよう。
◎この世界におけるスキルについて
スキルは誰しもが持っているものではなく、魔力の強い者の一部が所持出来る魔法みたいなもの。多くは自身の肉体向上系『腕力アップ』『素早さアップ』などを所持する者が多いが、セシリアのように他の魔力を持つ道具系に作用する者もときどきいる。さらにレアなものになると『魔法』のスキルがあり、名前の通り火や水を扱えたりする。
もっと珍しいものは、他人の能力を上げたり一時期だけ持っていないスキルを使用可能にするなどの超レアなものもあるが、みなが噂でしか知らず見たことがないので伝説級とされている。稀に二つ以上所有する者もいるがこちらもかなりレア。
自分のスキル名は自分にしか分からず、他人にスキル名を伝えるには口頭でしか出来ない。人外以外で他人のスキル名や効能を知ることを出来る者もいるがあくまでも人外の話である。
また本人もスキル名が頭に浮かび何となく使用方法が分かる程度で、本来のスキルの効能、使用方法を知らずに一生を終えることも普通にある。
ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。
他にも登場人物はいますが今回紹介するのはここまでとさせていただきます。紹介した人物にもまだ開示していない情報(所持スキルなど)がありますが、徐々に本編で出していく予定です。
引き続き二章を楽しんでいただければとても嬉しいです。