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芯折り娘



 「はい。ここまでの黒板に書いた事をノートに写してください。」


と先生が言って。僕達は黒板に書かれた文字をノートに書き写し始めた。すると、僕達と年の変わらない赤い格子模様の着物を着たおかっぱ頭の女の子が教室のドアをすり抜けて入ってきた。


 その女の子は、僕の隣の席の女子の前に立ち。その女子のシャープペンシルを見ている。


 1つの文字を書いて隣に文字を書こうとしたところを狙い「えい!」とシャープペンシルを上から強く押すので。シャープペンシル芯はポキンと折れた。


 その女子はシャープペンシルの芯が折れたのでノックして芯を出した。そしてまたノートに書き込もうとすると、また「えい!」と押して芯を折った。


 その赤い格子模様の着物を着たおかっぱ頭の女の子は満足そうな顔をして、女子の隣に座る男子のシャープペンシルの芯を「えい!」としだした。



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