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めくりめくり

 


「それでは昨日の続きで127(ページ)を開いてください。」


 先生がそう言うと、クラス中の生徒達はカサカサと教科書を拡げ127頁を探して頁をめくり始めた。


 僕も127(ページ)を開こうと教科書をめくった。僕が127頁と128頁の所を開くと教科書の横に鶏の卵ぐらいの大きさの手がたくさん付いた黒いボールがコロコロと転がって僕の教科書を掴みピらっと101頁と102頁の所に開き直した。


 僕は「もう!」と127頁と128頁の所を開いた。しかし、黒いボールはまた僕の教科書を掴み103頁と104頁の所を開いた。僕はまた、127頁と128頁を開いた。


 そんなやり取り黒いボールと何回か繰り返したあとで、やっと127頁と128頁を開けた。


 しかし、みんな既に129頁と130頁を開いていた。

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