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餃子小僧
今日はお母さんとスーパーへ買い物に来た。晩ご飯の材料を買いに来ているのだけれど、断言しよう!今日の晩ご飯は『餃子』になる。
何故なら、お母さんの横に『餃子小僧』が居るからだ。
お母さんには餃子小僧は見えていないが、餃子小僧がお母さんの目の前でずっと餃子の端っこを摘まんでプラプラさせている。
あれを餃子小僧にやられると、無意識の内に餃子を刷り込まれて餃子が食べたくなってしまうんだ。
ほら、お母さんは買い物かごに挽き肉を入れた。次に白菜にニンニクにネギ。ついに、お母さんは餃子の皮も買い物かごに入れた。
その姿を見て餃子小僧は僕に向いグッと親指を立てた。僕はあまり餃子は好きでは無かった。