2.男性がいかに夜分遅くに研鑽を積んでいるのかについて
2.男性がいかに夜分遅くに研鑽を積んでいるのかについて
1を了解してもらえたなら、こちらで話す内容もわかりやすくなるでしょう。
日常的な性の発散に誰かを付き合わせる、というのはあまり現実的ではありません。
まあ、そうしたことが可能な凄腕ナンパ師の方も世間にはおられるでしょうが、毎日風俗に通ったならお金がいくらあっても足りる訳がないわけで。
そこで登場するのが、オナニーというわけです。
いまのご時世ですと、様々な性的なコンテンツが存在していて、我々男性はある意味で、ようやくエロと女性とを分別することに成功したと言っても過言ではありません。
端的に言えば、痴漢やレイプといった犯罪行為を行わずとも、類似の何らかの創作物を消化することで、そうした欲求を解消することが可能になったのです。
ですから、オナニーというものは男女平等社会を成立させていくための要件であると言ってもいいとさえ私は考えています。
ちょっと話が真面目になってしまいましたが、話を卑近なものに戻しましょう。
性欲が三大欲求に数えられる以上、その欲求は他の睡眠欲や食欲と同様に考えていいものでしょう。
男性のオナニーに対するこだわり方は、食欲における美食に似ています。
毎日楽しむものであればこそ、その楽しみを最大化するように努力をするのですね。
我々はその点において、大変ストイックです。
たとえばネット上でエロ動画を拾う場合、その動画が使える動画であるかを判断するのはもちろんのこと、必要があれば動画を編集して再編し、必要な情報を付加してフォルダ分けまで行います。
こうした作業をする際の男性は、精密機器の製造に携わるレベルの真剣味を帯びます。コンマ秒単位でカットを行い、つなぎ合わせて使える動画に育て上げていくのです。
ここでの作業は極めてストイックであり、その意外な真剣さには女性の皆さんも驚かれることでしょう。
「いや、余計にキモいわ!」とは言わないでやってください。余計にキモいですけどね。(笑)
あれは確か、バカリズムさんのラジオに投稿された大喜利の回答だったと思うのですが。(詳しくは「バカリズムのエロリズム論」という文庫本を参照してください)
その中に「ギリギリ間に合った排尿は時に失敗したときのオナニーよりも気持ちがいい」といった趣旨の回答があったと記憶しています。
そう、我々には射精という明確なゴールがある一方で、「あ、やべ、一番良いタイミングを逃した」とオナニー自体は失敗してしまうことがままあるのです。
この辺は男女ともに見られる現象だとは思いますが、意外なくらい「一番気持ちいいわけではない射精」という現象は存在するのです。
オカズ選びに失敗して「今日の気分とはアンマッチだったな」と反省したり、射精のタイミングを失敗したせいで「ああ、もうちょっと前で終わらせるべきだった」と反省したり、我々は日夜研鑽し、より良いオナニーライフを送るべく日々努力しているのです。
その意外なまでのストイックさには女性の皆さんも驚かれることでしょう。キモいとは言わないでやってください、我々は真剣に取り組んでいるのです。
ネット界隈で「俺のエロ動画フォルダは○○ギガあるし」だとか「俺の画像フォルダとかウン万枚あるんだぜ」だとか言った自慢話は、本当に誇らしく自慢しているのです。
俺はこれほど求道を極めたのだと。
ほら、あれですよ。一生懸命に頑張る人はカッコいいって皆さん言うじゃないですか。
これはそういうアレなサムシングなんですよ、たぶん。