凶報?
「なぁ?本当にエイファさん、機嫌いいのか?」
「あぁん?俺たちを疑ってんのか?。俺たちだってよエイファさんがどっかの優男(想像)と楽しそうにしてるのを喜んでるとでも思ってんのか!」
「いやいや、そうじゃねえ。俺はさぁ、村の近くでこの辺で滅多に出ない魔物ーーつってもそこまで強い奴じゃないんだがーーが見られたから駆除のために力を貸してくれってんで2つ隣の街のギルド経由で依頼を受けて来たんだ」
「おう、それはありがたい。さっきはすまなかったな、冒険者の兄ちゃん」
「いや、それは別にいいんだが。話を戻すぞ。幸い魔物自体はそこまで強くなく苦もなく倒せたんだが、このあたりは土地勘がなくてな。道に迷ったあげくに森の中で夜を迎えてしまって」
ーーゴクリ。
酒場の男たちが緊張しつつ続きを促す。
「遅れて野営にとりかかろうとして足を捻ってしまったんだ」
「おい、それで無事だったのか!?」
「おい、落ち着け。ちゃんと目の前にいるだろうが。」
「あ、ああ、そうだな。村のために来てもらってなんかあったんじゃ申し訳なくてつい。」
「(村人の態度にほっこりしながら)翌日の昼、明るくなってみれば、倒したモンスターの素材は邪魔になるから泣く泣く諦めたんだがひとまず無事にたどり着けたんだ。」
「おう、よかったなぁ。まぁ、これでも飲めや」
そういって柄の悪そうな男がエールを渡してくれる
「ありがとうございます。依頼の達成報告をして、村の人に安心してもらってから医者に診てもらおうと思ったんですが、その、ここじゃ酒場と医者、ギルドが一つになってるじゃないですか。聞いてみればギルドマスターがすべて兼任してるとか。まぁ都合がいいと思って訪れたわけなんですが・・・」
「ああ、エイファさん、奥にいたんだろ?遠慮しなくていいぜ?うちが貧村なのは事実だからなぁ、ぎゃはは。ま、一応ギルドが設置されてるとはいえ、エイファさんも仕事が滅多になくて奥で書類書いたりしてるって話だからな。呼び鈴があっただろう?」
「ええ。ま、うちも街とは言っても田舎だからそんな変わんないんだけど、呼び鈴鳴らしておいでになったギルドのおねえさんーーここではギルドマスターが一人、なんだよな?ーーがどうしました?ってニコやかな顔で聞いてくれたんだけどさ、なんというか後ろに夜叉が背後に見えたっていうか。ちゃんと怪我も直してくれたし、依頼の達成報告したらすげー感謝してくれたんだけどさ、あれが機嫌がいい、とは絶対に思えなかったんだよな。むしろ美人が怒ったらすげー怖ぇって思っちまったぜ」
「俺も俺も!みんなが嬉しそう、楽しそうっていうから言い出せなかったんだが、万が一の望みにかけて告白しようと思っていっt」
「「「「「「手前ェ今なんつった!手前なんかがエイファさんに告白なんて1億と2000年早いっつか年月の問題じゃねぇ」」」」」」
ーーーしばしボコられる青年ーーー
顔をボコボコに張らせながら、
「ともかくよう、俺が言いたかったのは、昼間ギルドに言ってエイファさんに出てきてもらってそんなこといったらよぅ、ヒィィ、こめかみに青筋浮かべながら、そんなくだらないことで私を呼んだのですか?忙しいのでこれで失礼しますってすぐひっこまれちまって。とても機嫌が良さそうには見えなかったって言うか」
「「「「「「完全におまえのせいだろ、それは。少しは鏡見てからモノをいえ」」」」」」
「それはちょっとひどくね!?」
ーーー今日も酒場の夜は過ぎていく。
修正記録
スタンd・・・もとい
の部分を削除。




