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私はねこになる!?  作者: 夢辺 流離
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まずは軽く・・・

ちょっと長くなりました。

もうちょっとスマートに書けるようテコ入れするかもです。

「それじゃ、僕は仕事に行って来るから。アリスは今日はおとなしくしてるんだよ」

 そういって頭をわしわしと撫でるとマーニ君はお出かけセット?を取り出して出かけていってしまった。何コレ、気持ちいいじゃない。ただ、おとなしくしてると思ったならソレは甘い甘い。蜂蜜と砂糖を混ぜて生クリームとトッピングするくらい甘い。想像したら気持ち悪くなってきた。

 とにかくまずは情報収集が基本。あばら家は石で組んだかまどとか料理をするところもある土間?と居間を合わせたような日常生活に必要な部分を一室にまとめた部屋とマーニ君の個人部屋(ほぼ寝室)の二部屋があり、庭に出てちょっと離れたところにトイレ(無論水洗などない)があり、雑草だらけの庭にかろうじて何か植えてあるんだろうなって感じの畑

母屋の周りを見渡せばところどころ隙間だらけじゃあ~りませんか。

 ふむ、と手を顎にあてて考える(肉球ふにふに)。できるところから少しずつやっていくか。とりあえず庭ならいいんだけど、「畑」がこれはひどすぎるので爪をシャキーンと出して何か植わってる(と思われる)ものの周りの雑草をプスッとさしては引っこ抜く感じで掘り掘りっとね。ちょっと大き目の虫が目の前に現れてビックリしたりしたけど、畑はあんまり大きくないのでそれほど時間がかからずに終わる。

雑草を一箇所にまとめておいてと。引き抜いた雑草らを肥料にするべく

コンポスト用の穴も掘っておく。

 それにしてもこの土パサパサで畑には向かないような気がする。畑のスペシャリテじゃないからよくわからないけど。前世において田舎の祖父は何と言っていたかを思い出そうとする。もちろんティディベアのように座りながら手を顎にやっている。考えるねこ、ベーシック版ポーズ(自称)である。

 確か、焼き畑農業のことについて聞かされて・・・そうだ、灰だ!灰を混ぜるといいんだ!お祖父ちゃん、ごめんね、焼畑の問題点とか良い所とかは忘れちゃった・・・。後は腐葉土だね!何か入れるもの!入れるもの・・・。家の中にはよさ気なものがない!なにか都合よく転がっていないか?なんて都合のいいことを考えつつ、家からそう遠くない、というか地続きの森の中を歩く。むぐぐ、腐葉土っぽいものはそこら中にあるというのに・・・。としばらくするとこれはボウルか!?ってうぉい!人骨ですよ!人骨が倒れてます!?落ち着け私。前足で頭部をチョンチョンしてみるが当然ながら反応はない。すみません、コレいただきます、と手(前足)を合わせて合掌。そのへんの黒っぽいたぶんこれだろうをボウルに入れてって重い!!縁のほうを銜えながら引きずるようにしてなんとか戻る。

  ゼェ・・・ゼェ・・・。疲れた。大の字で休憩。そういや、朝ごはん食べてないようなというか病み上がりに無理しすぎ?ともかく折角とってきた腐葉土?を畑に混ぜ混ぜ。すでに植物が植わってるので、ちょっと離れたところに混ぜ込む形だ。後は灰だ!これは家のかまどを漁ればいいので簡単だ。ボウルを引きずってかまどのところまで行く。ゼェゼェねこって大変だ。寝てばかりで羨ましいなんて思っててごめんよ・・・。なんとか灰を集めて畑に持っていき、穴を掘っているところでマーニ君が帰ってきたのか、

「アリスー、どこだー?」

 と呼ぶ声が聞こえる。まぁ、いきなり生活が変わって大変だモンねと思いながら、本能はすいたお腹に忠実で、彼の元へと走り出したのだった。




 エイファはマーニとアリスのことが気になり、1日も経っていないが様子を見に来た。マーニは人付き合いが、というより人が苦手で(過去のことを思うとそれも仕方がないだろう。)普段村から離れたところに住んでいるが、家を貸している身としては一度様子を見てみる必要があったのだ。架している身でこういうのもなんだが、ちゃんと生活できているのかしら?と心配する気持ちが半分、魔物かもしれない、という怖れはあるが、それでも実はかわいくて仕方なかったアリスを見に来たのが半分である。

 目的のあばら家が近づいた頃、あら?アリス?昨日まであんなにぐったりしていたのに森に向かって走ってすっかり元気みたいね。迷ったりしないといいけれど。内心ガックリとしながら近づいていくと、貸したときからそうだったが、雑草だらけの庭の中、そこだけ整えられたところがある。畑、かしら?引き抜いたばかりの雑草が集められている。それに近くには妙な穴が開けられている・・・?そういえばアリスはさっきここら辺から走って行ったわね・・・。ああ、きっと「お宝」を埋める気なんだわ。フフフ・・・と笑みを浮かべて屋内へと向かう。草をむしったばかりのようだし、まだいるだろう。

「マーニーくーん」

 呼んでみるが返事はない。というかこの家、物なさすぎでしょう!いったいどんな生活してるの!全力で不安になってくる。とは言え、入れ違いになったのかマーニ君はいない。アリスもどこかに行っちゃったし・・・肩を落として建物を出て出直そうとする。来た道をトボトボと歩いているとマーニ君が戻ってきたようだ。

「あれ?エイファさん?さっき別れたばかりですよね?何か忘れ物でもありました?」

 小首をかしげるマーニ君もかわいい。

「いいえ、アリスちゃんの様子を見に来たんだけど、すっかり元気ね森のほうに行っちゃったわ」

 私がそう言うと、

「え?本当ですか??今日はおとなしくしてろって言ったのに!!」

 マーニ君は慌てて駆け出していった。ヤバ。余計なこと言っちゃったかな?アリスちゃん、ごめんね~。

 彼の後を追いかけていくと、途中でアリスちゃんを拾った彼は、アリスちゃんの頭を指でペシッと叩いたり小言を言ったりしている模様。アハハ、ごめんね、悪気はなかったの~。と畑の側を通りかかってギョッとする。頭部保護用の兜にが穴の側に置かれている。良く見ると中に・・・砕けた頭骨!?ヒィッ。アリスちゃん、お宝の選択が悪趣味ですよ~。私は目をそらしつつあばら家へと急いだのだった。

 色々仕込もうとすると収集がつかないです><

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