心地よき眠り
ハァ。思わずため息が出る。もはや何度目かわからない。
そもそも、それほどレアでないとは言え、たった一日のしかも数時間の探索で手に入れようと言うのはいっそ図々しいと言った方が正しいのだがアリスがしるはずもない。小さな背中をさらに小さくするように家へと帰ろうとしていた。
来るときよりひたすら長く感じながら、トボトボと歩いていたところ、どこか切羽詰った、緊迫した声が届いた。警戒することも忘れていや、そんなことを意識することもなく、私は声のしたほうへと足を向けていた。
・・・重い・・・せっかく宝箱で見つけたのだから、マーニ君にでも渡せば少しくらい役に立つのではないか?それは今回の探索が少しでも意味があったのだと思いたい私のみみっちいいいわけであったが、小瓶とは言え、銜えてひたすら歩いていると放り捨ててしまいたくなる。
声の聞こえたほうへと向かい、小さな小部屋に入ると、
「くぁwせdrftgyふじこlマジックバッグp;@:!」
一人の男が何かを地面へと叩きつけていた。って!今なんて言った!?
他は興奮しているせいか聞き取れなかったが、肝心なところは聞き漏らさなかった都合のいい耳に感謝したい。銜えていた瓶が滑って落ちた小さな音に、激昂している男と、側の女性が振り向いた。警戒と殺気の相混じった視線を向けられ、チョッとビビッた。しかし、女性のほうの表情が驚きに包まれ、
「ロイド!その仔が銜えてるの、もしかして!」
と叫ぶと、ロイドと呼ばれた少年は、
「アイン!まさか!」
と叫び返して驚愕の視線を私の口元に・・・正確には銜える小瓶へと刺すように向けた。
この小瓶?と疑問に思っていると(瓶が重くて首を傾げるには至らない)ロイドが近寄ってきて(私は若干引き気味である。)私の前に膝を着き、いや跪き!?
「頼む、なんでも渡すからそのアイテムを俺達にくれないか、いや、ください」
真摯に頼み込んだのである。驚いた、突然の行動に。思わず瓶を落しちゃったよ!いや、そうではない。彼は奪おうとすれば容易く奪えるにも関わらずねこに向かって誠心誠意頼み込んだことに衝撃をうけたのだ。思わず微笑んで(ロイド達にはそれによって益々高貴に見えた)ロイドの頭にポンポン(あんた、かっこよかったよ)と伝わらぬ言葉ともに乗せた。でも
貰うものは貰います
さっきなんでもくれるって言ってたし。地面に落ちていた袋を銜えると光に包まれ、小さな首にかける鞄になった。小学生か!いや、まぁいいんですけどね。とは言え、やっぱりダメだ、とか言われたらかなわない!私はどこか締まらない敬礼を返すと、迷宮の出口へと駆け出した。
彼らに会うまでとは違って、私は歓喜に満ちていた。足取りは軽く身体が浮いているのでは、と思うほどだ。驚くほど早く家に着いた。良かった、マーニ君はまだ帰ってないみたい。見つかったらまた盗ったと思われるかもしれないので、使うときまで隠しておくことにする。
ちょこっと休もうと思って丸くなっていたら少しずつ意識が薄れていく
ちゃんと目的のものを手に入れた達成感に、気持ちのよい出会いに。私は幸福感に包まれていた。
「ただいま、アリス、なんだかご機嫌さんだなー、ってうわ、汚れまくりじゃないか!?一体どこに行ってたんだよ」
そんな訴えも今の私には通じn・・・。
名 前 アリス
飼 主 マーニ・フリームノート
クラス 御つかい猫
ステータス
生命力:007(±000) 魔 力:005(±000)
筋 力:???(±000) 知 力:013(±000)
器用さ:005(±000) 精神力:011(±000)
敏捷性:011(±000)
特技
ねこぱんち(Lv03) 発想 飛び(Lv11)樹上 走行(Lv02)
畑 ワーク(Lv03) ねこ かき(Lv02)狩猟豹走行(Lv03)
尾 行(Lv01)
取得称号
飼い 九死一生 キレイ好き 果物大好き 鮭獲 重箱の隅
チャレンジャー 野良 畑の番人 ビギニャーズ・ラック New! 蛇
冒険猫見習 迷い 山 ランニャング・ハイ
ロイド達3人が帰るときに罠にも敵にも出くわさなかったのははっきり言って運。総合的に見れば運は良かったのか悪かったのか・・・。




