その名は…クロエ!(デジャヴ)
みゃおう!という鳴き声がして、そういえば居たんだった、と少々気まずい思いを皆で共有した。
「もしかして、”想話”できないのかしら」
とカノ。それは黒いのをいぶかしむ声。
「・・・微かにですが、黒いのからアリス様と同じ波動を感じます」
「嘘!ぜんっぜんそんなの感じないわよ!」
「・・・カノ、大ざっぱ。」
順にラグズ、カノ、イングズである。
「まぁ、確かに感じ取るのが難かしいほど微弱ですけどね。アリス様、彼を相手に”想話”をしてみてください」
「わ、私!?いきなりしろっていわれても無理だよ」
「あのねぇ、前帰ったときから普通に使ってるわよ?私達途中から補助を止めてたもの。」
「え、そうなの?」
「ええ、そうです。いきなりできるようになるとは思わず驚かされましたよ。事情はまだ飲み込めませんが、彼の持つ波動はアリス様と非常に似通っているようですし、アリス様がなされたほうがいいかと。」
私は自身のアルルカナンを操作して黒いのと自分を覆うように球形に対流させる。
黒いのは一瞬警戒するように毛を逆立てながらもそれを受け入れた。
ラグズがいう通り私のアルルカナンは抵抗なく浸透しあっているようだ。
私と四精とはそれとは別にリンクしているから私を交換機としてお互いにやりとりもできているはず。
「えとね、まずなんだけど、これまでニャにかいってたとしても通じてなかったから。ええと、その、悪いんだけど何かいうべきことがあったらもう一回お願いね?っていうか出来たら自己紹介ヨロシク?」
四精「「「「……」」」」
「え?マジ??本当に今までいったことなにも聞こえてなかったの?」
コクコクと私が頷いて。
「途中から来たからあれだけど、ミャアミャアいってただけだったわ」
カノが追い討ちをかける。
黒いのは頭を抱えて悶えている。
ヤバイ!なにこれ、かわいいんですけど!
自分のことはさておいてそんなことを考えているアリス。
戦場だったはずが一気に和んでしまい、皆が反応に困っていた。
「俺の名前はクロエ、お前と同じ御使いだ!」
クロエはうろたえた様子を引っ込め、キリッとした雰囲気を纏い直すと改めてそういった。
どうやらこれまでのことはなかったことにするようだ。




