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ダンデライオン

そう長くない文章を、エッセイといわれる日を目指して不定期に執筆します。

ダンデライオン


 「dandelion」

 この単語の意味を教えられたのはまだ私が小学生のころだった。当時すでに大学生であった年上の姉が得意げにその意味を教えてくれたことを覚えている。

「なんでライオンの歯でタンポポになるの?」

「タンポポの葉はギザギザしてるでしょ」

「ああ、そうか」

 自分の頭の中にあるタンポポの花と葉のイメージとで「ダンデライオン=タンポポ」と納得してそのまま私の中で納まっていた。


 私が年上の姉の年齢になり、それを超えたころ、「だんでらいおん」という作品に出会った。ご存知の方も多いと思われるが、集英社「週刊少年ジャンプ」連載中「銀魂」の空知英明氏のデビュー作品である。その中の台詞に「人間死に方は選べないが生き方は自由だろ 肝心なのはそれさ」という一節がある。

 私も年上の姉も、それぞれの人生を歩んでいる。ちなみに、私と年上の姉の間にも姉がいる。彼女もまた彼女なりの人生を歩んでいる

 しかし、敢えて言うのであれば、「人間生き方は選べないが死に方は選べる」のではないだろうか、と思うのである。

 古い考え方に囚われてしまい、「こうあらねば」「ああしなければならない」の生き方を生きているのであれば、それは「自由な生き方」ではない。古い考えを突き抜けられず、苦しみ、もがき、様々な「死に方」にたどり着いてしまう。選んでしまう。


 私たちはそれぞれの人生を歩んでいるとはいえ、古い考え方に囚われ、「自由な生き方」というものと疎遠になっているのではないか、と「dandelion」の意味を教えてくれたあの時のことを思い出すのである。



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