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本当にそっくりなんだ

 午前の訓練が終わり昼食をとったrooooを含めたアルたちは午後の合同模擬戦の会場へと来ていた。


「さてさて、今日やっと俺の600レベの初陣だぜ! ここで人暴れしてちゃちゃっと蛍火さんあたりに目をつけてもらってダンジョンへの足がかりとしますかな!」

「あーお前攻略志願か、まぁお前に合ってるっちゃ合ってるけどな」

「ふふん、あためえよ」

「そろそろ始まる黙れ」


 アルとrooooの会話に隠れ桜の鋭い一言が刺さり、rooooは苦笑いし、アルは模擬戦会場の3つあるステージの中央ステージへと目を向けると、其処には担任にベベリアその人がマイクを持ちちょうど話し始めるところだった。


「あーテステス、狐耳を持つうちのクラスの魔法使いは真面目に試合をやること、あーテステス」

「……」


 頭痛がした。


「おい、あの馬鹿担任おかしいぞ」


 頭を抑えながら言うアル。


「はっはっは!いつものことじゃねえか」

「だね」

「まぁそうなんだがな…あの人にも自重ってもんをしてほしいもんだ、こっちの身としちゃあ恥ずかしいの一言に尽きる…目立ちたくないんだよ…」


 ため息をつきながら説明に耳を傾ける。


「今回の模擬戦はⅢクラスからⅥクラスまでを対象とした合同模擬戦だ、試合表はこちらで作成したので今から発表する…と言いたい所なのだが、このくそ眼鏡…じゃなかった、焔が寝坊をして表を作り忘れていたので今作らせているところだ。 おいさっさと作れあほぅが」

「あと少し…!」


 いつもの事すぎて皆苦笑いしかできなかった。


「さて、気を取り直して説明再開だ。 模擬戦でのルールは簡単、殺すな殺されるな、だ。 簡単に大怪我はすることはないからといって無茶はしないように。 対戦相手の気絶、負けを認める等により勝敗を決める。 ステージは…なんだ、飾りみたいなもんだ、空を飛んでもいいがステージ外にはあまり出るなよ他の試合の邪魔になる。 以上だ」


 用は簡単な話だった、これから先ダンジョンへ行くことやこの市を守るために命を懸けて戦う者共が傷一つで怯んでどうする、死ぬようなものだ。 だったら今のうちに耐性をつけ、その後のためになる経験をするべきだ。

 死ぬ物狂いで戦い方を覚えろ、血反吐を吐いてその体に傷を付けられた意味を知れ、いずれ死地へ向かうのだから知識より実践だ、傷つけ傷つけられ学習しろ、実践に勝る経験値はないのだから、というものだった。


「ほぉやっとできたか」


 dI焔Ibこと焔がベベリアにアイテムを渡すのが見えベベリアが声を上げる。


「やっとできた対戦表の発表だ! この発表より10分後各ステージより同時に試合を開始する! 1番目の生徒は準備を急ぐように! では発表、オープン!」


 その言葉と共に現れたのは試合場真上に浮かび。対戦表が書かれたでかい黒板だった。

 チャットアイテム【黒板】

 そのアイテムはゲーム内で指定した言葉を黒板に写し、ログに流れることなくキャラクターの頭上で文字を固定させるものだった。


「あーと…俺の試合は…」


 自分の名前を探そうと目を凝らして上空の黒板を見るが中々に見つからない。


「アル、アル、アル……お、あった。 …はぁ?」

「ん? どうした。 ちなみに俺は7試合目の2番ステージだ。 ラッキー7なんて幸先がいいぜ!」

「私は13試合目の3番ステージ。 …なんという不吉な数字。 幸先がいいぜ」

「それはよくないだろ…、んでアルの試合はっと………ん? ………ぷふ」

「おおとりですか、おめでとうございます」

「悪意を感じるぞこの試合」

「まぁベベリアさんだしな、しかも最後の試合だけうまく余って中央の2番ステージだけ使うのか!」


 チャットで表すなら語尾に大量にwがつきそうなrooooと無言でwだけを連打している隠れ桜、現実だとしても何年間もやっているオンラインゲーム感覚の会話なら簡単に想像がついてしまう。


「黙っとれお前ら、ほれほれ1から3の試合が始まるぞ見なくていいのか?」

「私は興味ない」

「あー1から6までの試合にゃ強え奴いなかったからな、どうでもいいわ。 俺は先に試合の準備しとくぜ、じゃあな」


 そう言って立ち去るrooooにアルは苦笑いで隠れ桜は反応なし。


「あーは言ってるけどよ、4試合目はⅤクラスの対Ⅵクラスだったろ?それを興味ないって何が興味あるんだあいつ」

「戦闘馬鹿だから仕方ないよ、それより此処はうるさいね。 耳が痛くなっちゃう」

「いやまぁ仕方ないだろ…」

 

 まったくもって試合に興味がない隠れ桜を横目に試合に注目するアルだった。










 試合会場とは別に試合を見るためだけの部屋に佇む人が3人。

 一人は大きな大剣を背に持った覇王の称号を持つプレイヤー、TTYMS。 その隣に立つのは先ほどまでステージに立っていたベベリアその人でありその横には焔もいた。


「今回の模擬戦を見たいだなんてあんたが言うから、何事かと思ったじゃないか」

「おやおや、あなたでも驚くことがあるのですね?」

「あんたは私を何だと思っているんだ…」

「それは戦姫…とでも言っておきましょうか」


 その言葉に逸早く返したのは焔であり、行動に起こしたのはベベリア。


「無茶言いやがるなTT]

「おっとその手に集めた魔力を拡散してほしいものですね」


 焔の言葉と、戦姫の単語と同時に高まる魔力を見てにこやかに言うTTYMSに毒気が抜けたようなベベリア。 ため息を一つ、魔力を拡散させる。


「その名で呼ばなないでくれ…。 で? 今回こっち来たのは報告だけなんだろう? なんでこんな遊びに興味が出たんだ」

「いえ、今朝あった青年…確かアル…でしたかね? その青年に興味が出ましてね?」

「確かそれってベベリアの生徒じゃなかったっけ?」

「あ、ああ…あの狐はなんかやったのか…?」

「ふむ? 君が気にするような生徒だったのか…やはりはずれではなかったか」

「なにかやらかしたのかって!」


 TTYMSはそのレベルと強さでも有名だが、さらにもう一つ名を広めるものがありそれは不正行為をする者やPVプレイヤーバトルフィールドを荒らす者、詐欺などを行う者をギルド総出で探したりGMに報告したり公式HPの掲示板に詳細を求めたりと、ゲームを乱すものを許さない【GAME†JUSTICE】のギルドマスターその人であったからだ。

 この神白沢市においてもこっちにきた【GAME†JUSTICE】のギルド員が集まり自警団まがいなことをしており、市民からは愛されている組織だった。


「まぁベベリアが焦るのも無理はないわな」


 そう焔が言いTTYMSが続く。


「いやいや、君が焦ることをしたわけじゃないよ彼は。 ただ単に気になってね」

「…」

「そいつ何やったんだ? TT」

「別に何もしてないさ本当に気になっただけだよ、君達は疑り深いなぁ」

「わかったわかった、今回は気にしないでおこう…。 でもな?」


 ベベリアが鋭い目でTTYMSを見る。


「イランちょっかいは出すなよ? あいつは私の教え子だ」

「…どうやら本当に君は彼にご執着なさっているようだ、どうしたんだい? リアルに関係が?」


 ベベリアはそういわれると少し目を伏せ言う。


「いやな、ただリアルにいた弟とかぶってな…。 どうもおせっかいをかいてしまう。 本人は嫌がっているようだがそんな反応も弟とそっくりでな、気持ちの制御が利かなくなってしまうんだ…」


 まさかそんな答えがくるとは思っていなかったのか、TTYMSはほぉと驚いた目で見て、焔はおいおいと思う。


「乙女ですねぇ…」

「おいおい、乙女とか…こんなベベリア見たら信者が発狂するぞ」

「んな…貴様ら…」


 高まる魔力を感じTTYMSは飄々としているが焔が焦りだす。


「おいおいやめろって! …あ、おいベベリアお前が先日稽古つけてた奴の試合だぞ!」


 そういわれてベベリアの視線が移る。

 そこには体の半分もある刃を持った大斧アックスを持ち不適に笑うrooooがいた。


「ローかあいつは中々にいいセンスを持っている、あいつが610スキルを手に入れたらダンジョンでも十分に使える人材だぞ」

「ほう」

「いや…あのとりあえず、その手にたまった魔力を何とかしてほしい…ですはい。 こっち向けんなって!」

「バースト」


 発動。【アクティブスキル:衝撃波ショックウェーブ


-パス-


 と軽い音と共に焔のかっこいい眼鏡が吹き飛んだ。


「俺の…眼鏡が…」


 目の前でスロウになって落ちていく割れた眼鏡を見て焔は小さく呟やいた。


「今月で14個目…」

 


 _to be continued.

さてあげてみました第…何話だこれ、まぁいいか、今回出てきたのはPVプレイヤーバトル、その名のとおりプレイヤー同士のが戦うための専用のフィールドですね。 これはゲームによって違ってフィールドすべてがpvpな乱闘の場所や仲間と部屋を作ってpvをするといったやつもあるのではないのでしょうか?


そんなことはいいとして今回はページの最後に _to be continued.をつけてみました。 なんか最後区切りが悪かったので…

というか3ページ!安定の3ページ!悲しくなるわ!内容の薄さに!

それと自分で考えた名前だけどベベリアをよくババリアって書いてしまう!なんかい書き直したか!

…自虐ネタに走るのはやめて、また次回にお会いしましょうでわでわ

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