宇宙最速!?魔族の女ボス「カイラ」
灰燼の星の朝、溶岩の熱が和らぐ時間帯だ。俺、アレキサンダー(元藤原タクヤ)は部族の集落で平和な日常を過ごしていた。ザルクの心臓移植が成功し、赤い翼と龍王の力で部族は安堵していた。俺は毒針を磨きながら、リナと長老の声を聞く。
リナが長老に絡む。
「じいちゃん、今日もアレキサンダーと話したい!」
長老が笑う。
「ジチュー野郎に構うなリナ。ジチュー野郎、お前顔赤いぞ。」
俺は慌てて否定。「いや、別に…!」と顔が熱くなる。リナがニコッと笑い、「冗談だよ。でも、好きだよ?」って言う。
そこへザルクが近づき、冷やかす。「ジチュー野郎、モテモテじゃねえか。リナに気があるなら、セイラにどう説明すんだ?」上空に飛びながら言った。
「うるせえ!お前、翼ついたからって調子乗ってんじゃねえぞ降りてこい!ぶちのめしてやる!」と言い返すが、
ザルクが笑いながら「この力の実験台にされたいのか?」と言う。
その時、空が暗くなった。赤黒い空に金属の輝き。昨日見かけた宇宙船が低空を飛ぶ。扉が開き、異星人がゾロゾロと降り立つ。
リーダー格の女、「カイラ」――黒い目、青い皮膚、額に生えた一本のツノ、長いまつ毛、スラッとしていて長身で、長い白髪を後ろに束ねた姿、鋭い爪、目が光る。彼女の声が響く。
「この星の資源は全て我々のものだ。抵抗する者は皆殺すっ!」
部族がざわつき、長老が杖を握り爆炎魔法の準備をする。
ザルクが前に出る。
「ジチュー野郎、後ろにいろ。あいつ、強ぇ。」
部族の若者「な、なんだお前らは!いきなり来て勝手なことを言いやがっー」
次の瞬間、カイラが横切った衝撃波で部族たちが吹き飛んだ。
「あははは!なんだ、こいつら!大したことねぇ!!」
カイラは笑いながら部族の若者たちをみじん切りにしていく。
「てめぇ!」
ザルクが蜃気楼で姿を隠しつつ、炎の分身体を繰り出す。
だが、カイラは笑う。
「ザコの技だ。」
彼女が刃を振るい、分身体を一瞬で消し去る。ザルクが蜃気楼から炎で攻撃するが、カイラの速度が上回り、背後に回られ翼を斬られる。血が飛び、ザルクが膝をつく。
「くそっ…この女、化け物か…!」
ザルクは堪らず距離を取った。
「これで空には逃げられないなぁ!?トカゲ」
「面白いもん見してやるよ」
そういうとカイラは刀と短刀同士を打ち合わせて両方に炎を纏わせた。
「こ、この女めちゃくちゃだ…」
俺は毒針を構えるが、カイラの目が俺を捉える。圧倒的な力に、部族が恐怖に震える。リナが俺の腕を掴む。
「アレキサンダー、怖い…!」
俺はこの部族を守るためなら、未知の敵だろうと戦ってやる。